「会いに行けるアイドル」が全盛期とはいえ、現役の新進女優が夜の嬢として勤め、しかも「お手当」を要求する「裏オプション」まで提示してきたという。夢売る女優が、なぜ身を売るまでに堕ちたのか──。実際に話を持ちかけられ、彼女と深い関係になった当事者が生々しい現場を告発する!
〈お小遣いほしい、そしてバイト辞めたい〉(原文ママ、以下同)
〈ストレートに月にいくらいる?〉
〈バイトで40は稼いでいるからそのくらいはほしいな〉
男性相手に金額交渉を行うLINEメールの主は、都内有数の繁華街のキャバクラ嬢・さおり(仮名)。もちろんキャバ嬢のおねだりメールなど珍しくもないかもしれない。しかし、キャバ嬢はあくまで仮の姿、実は大手芸能プロ系列の事務所に所属する20代前半の新進女優Sのメールだと言えば、事の重大さに気づくはずだ。
女優Sと仮名にする理由は後述するが、彼女は高校生の時にアイドルユニットの一員としてデビューしている。その後、10代で発売したイメージDVDでは、持ち前のフレッシュボディを駆使し、水着や下着姿など果敢なギリギリカットに挑み、グラドルの登竜門「日テレジェニック」の最終候補にも選ばれるなど、当時から将来を嘱望されてきた。
現在は、グラビア活動を卒業し、アイドル女優やママドルが多数在籍する大手芸能プロダクションに所属し、女優として活動を続けている。
そんな表舞台で輝く新進女優がなぜ裏バイトに手を染めたのか。芸能評論家の織田祐二氏が、タレント稼業の闇を明かす。
「見かけの派手さにだまされやすいのですが、基本的にアイドルは儲からない職業と言えます。テレビや雑誌で引っ張りだことなっている一部の売れっ子タレントを除けば、自分の住む部屋代プラス5万~10万円稼げれば御の字なんです。特に中小規模の事務所で、固定給ではなく、歩合制の場合には一挙に懐事情は苦しくなり、手っとり早く稼げる水商売のバイトに手を出す例は意外に多いんです」
ネオン街の事情通が、タレントが人知れずアルバイトをしている実態を語る。
「最近では、加藤紗里、小野恵令奈、過去には熊切あさ美などもキャバクラ勤務を報じられたことがありますが、通常、タレントがお忍びで水商売の店で働く場合はHPなどで顔写真を載せないケースが多い。お店としてもかわいい子が在籍すれば、それだけで売り上げが伸びるので、『顔出しNG』の条件をすんなり飲むんです」
実際、Sの場合も顔出しNGで店に出勤していたという。昨年7月に、Sが在籍する店で彼女に遭遇したのは、30代の自営業者・A氏だった。
「知り合いに紹介されたキャバクラに初めて行ったところ、店長が『かわいい子がいるんですよ』と新人さんを案内してくれた。本人は『昼間は芸能事務所に勤務している』と話していたんですが、ヘルプについた他の女の子とは段違いのかわいさで、本当は芸能人なんじゃないのと疑ったわけですよ」