2月1日、「おヒョイさん」の愛称で親しまれていた俳優の藤村俊二が心不全のため、1月25日に死去していたことがわかった。82歳だった。
藤村は15年10月に「ぶらり途中下車の旅」(日本テレビ系)のナレーションを体調不良の療養のため降板。同年12月に藤村の妻が「女性自身」の取材に対し「体調を考慮して藤村は芸能界を引退する」と公表した。藤村は87年に肺気胸で左肺を全摘出。翌88年に腹部大動脈りゅう手術。90年に胃がんで胃の3分の2を切除。3度の大病を乗り越えてきた。
「早稲田大学第1文学部演劇学科に入学したものの中退し、東宝芸能学校舞踊科に入り直して卒業。さらにフランスに渡ってパントマイムを勉強したのち、振付師として活躍。ザ・ドリフターズの大人気番組『8時だョ! 全員集合』(TBS系)のオープニングで使用されていた民謡『北海盆唄』の替歌とともに、腕、肩を順番にポンポンと触る振り付けやレナウンのCMでモデルが腕と腕をぶつけるような振り付けは藤村によるものです。また86年に開店した南青山のバー『O’hyoi’s(オヒョイズ)』では、しばしば藤村自身が来店して接客し、さらに『お客様にサービスするのは当たり前』という理由でサービス料を設定していなかったことから人気の高い評判店でしたが、10年12月に惜しまれながら閉店。脚本家で演出家の三谷幸喜は大の藤村ファンで、三谷作品でも多くのボケキャラを好演していました」(芸能記者)
また一人、昭和の名優が永眠してしまった。