社会

あん肝、いくらが認知症予防になる?米国で興味深い報告が!

20170224ankimo

 65歳以上の3人に1人が認知症とその予備軍と言われている(2015年1月、厚生労働省発表)。その予防として、あん肝やいくらに注目が集まっているという。

 江田クリニック・江田正院長が解説する。

「いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったりしたためにさまざまな障害が起こり、生活するうえで支障が出ている状態のことを認知症といい、妄想を抱いたり、幻覚を見る、暴力をふるう、徘徊をするなどの症状が現れます」

 原因はさまざま挙げられているが、アメリカ・ラトガース大学環境・生物科学大学院では、さまざまな民族を含む高齢者を対象とした研究(ジョシュア・W・ミラー教授ら)が行われ、ビタミンDの不足と認知機能低下の促進との間に関連が認められたと、米国医師会神経学専門誌「JAMA Neurology」(電子版)に報告された。

 ビタミンDはカルシウムやリンなど、ミネラルの代謝や恒常性の維持、骨の代謝に関係しており、不足すると骨粗鬆症になりやすいとされていた。ジョシュア・W・ミラー教授らは白人、黒人、ヒスパニックの認知症の高齢者382人(平均年齢75.5歳)の活性型ビタミンDを測定した結果、6割以上がビタミンD不足だったというのだ。

「暑い夏の日に、海岸で15分間の日光浴をすれば、ビタミンDは十分に合成されます」

 と、薬剤師の濱谷太郎氏は言うが、なかなかそれだけの陽に当たれない人も多い。代わりになるのは、ビタミンDを多く含む食べ物。管理栄養士の原久江氏はこう語る。

「ビタミンDは魚に多く含まれます。あん肝、しらす干し(半乾燥)、いわし(丸干)、身欠きにしん、すじこ、イクラなどに、特に多く含まれているのです」

 今の時期に美味しいあん肝は、群を抜いて含有量が多い。「あん肝で一杯」が認知症の予防に寄与するなら、いうことはないのだが、サプリの場合は摂りすぎがち。摂りすぎると高カルシウム血症、腎機能障害を引き起こす可能性もあるので、要注意である。

(谷川渓)

カテゴリー: 社会   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
3
3連覇どころかまさかのJ2転落が!ヴィッセル神戸の「目玉補強失敗」悲しい舞台裏
4
巨人「甲斐拓也にあって大城卓三にないもの」高木豊がズバリ指摘した「投手へのリアクション」
5
須藤理彩を歩行不能にした太川陽介「過酷バス旅中毒」をいとうあさこが一刀両断