日米首脳会談で“ゴルフ外交”や食事会で距離を縮め、トランプ大統領(70)との「蜜月」関係をアピールした安倍晋三総理(62)。しかし、その実態はアメリカの「ポチ」。「憲法改正」の“ご褒美”をもらってはしゃいでいたのだ──。
「自民党は憲法改正の発議に向けて、具体的な議論をリードしていくのが歴史的使命だ!」
3月5日に開かれた自民党の党大会で力強く挨拶した安倍総理。自民党関係者がこれに驚く。
「久しぶりに安倍総理の口から『憲法改正』という言葉を聞きました。肝煎りだった安全保障関連法を成立させて以降、憲法改正の優先順位は低くなっていた。それが突然、強い意欲を見せたので、次の衆院選の争点として準備するつもりでしょうか」
総理に火をつけたのは、昨年秋の米国大統領選挙だった。大番狂わせでトランプ氏が勝利。安倍総理はすぐにトランプタワーでの会談を実現させた。
しかし、目玉政策の「TPP」では、「離脱」を主張するトランプ氏の“説得”に失敗。しょげたところに、同席したマイケル・フリン元国防情報局長官から、「いつ南シナ海に自衛隊を派遣するのか」と追及されたという。
「安倍総理が憲法改正しないと難しいことを伝えると、トランプ氏は『それなら憲法改正すればいいだろう』とあっさり言ったそうです」(官邸担当記者)
アメリカ様の「お墨付き」を得たことで、再び憲法改正に向けて本格的に動きだしたのが真相のようだ。
それでも2月になって、国有地の土地取引で不正疑惑が浮上した、大阪市の学校法人「森友学園」問題が安倍総理に飛び火。同学園が開校予定だった小学校の「名誉校長」に昭恵夫人(54)が就任していたため、連日、野党から集中砲火を浴びるハメになった。しかし総理が土地取引に関与した物証が出てこなかったことで、野党の批判の矛先は稲田氏に。同学園が04年に起こした民事訴訟の第1回口頭弁論に、原告側の代理人弁護士として稲田氏が出廷していた資料の存在が明らかになったのだ。13日の参院予算委員会でこの件を追及され、
「学園の事件を受任したことも、裁判を行ったことも、法律相談を受けたこともない」
と否定した稲田氏だが、翌日には「虚偽」を認めて謝罪する始末。
「安倍総理は衆院本会議で稲田氏の辞任について否定しましたが、最近は仏頂面でイライラする場面が増えています」(自民党関係者)
大臣と党三役を経験するスピード出世で、「初の女性総理」に近いと言われていた稲田氏。南スーダンへの自衛隊のPKO派遣について答弁に詰まると、安倍総理が代わりに答えるなど、「寵愛」する場面も見られた。しかし2人の「蜜月」関係にすきま風が吹いたのは、昨年末のこと。稲田氏が突然、東京・九段の靖国神社を参拝したのだ。
「菅義偉官房長官(68)にも当日まで知らせず、午前中に電撃訪問したんです。中国、韓国を刺激する身勝手な行動に安倍総理は焦り、すぐに叱責しました」(前出・自民党関係者)
そして2月3日に「マッド・ドッグ」の異名を持つ、米国のマティス国防長官(66)がトランプ氏の使者として訪日した。
「マティス氏は叩き上げ軍人で、国防素人でチャラチャラした服装の稲田氏を評価しなかったんです。マティス氏から『稲田はノー』と伝えられ、総理は“交代”を考え始めました」(前出・官邸担当記者)
大臣就任当初こそ、執務室で防衛白書を読んでにわか勉強。答弁に詰まるたび、職員たちもフォローしようとしていた。しかし、最近では居場所がないようだ。
「あまりにできなさすぎて、最近は『あの“姫”は全然成長しない』とあきれられています」(防衛省関係者)
憲法改正に向けて盤石の体制を敷くため、3月末に予算成立後、内閣改造がささやかれている。森友騒動収束と米国への“お土産”として、「稲田チェンジ」の日は近そうだ。