サウジアラビアやアラブ首長国連邦など中東6カ国が、テロ組織を支援しているという理由でカタールとの国交を断絶したと発表した。サウジやエジプトなど4カ国はすでにカタールとの交通を遮断し、一部の航空会社はカタールの首都ドーハを発着する便を取りやめている。国際社会を騒然とさせているこのニュースが、サッカー界まで揺るがしている。スポーツ紙記者が言う。
「2022年ワールドカップがカタールで開催されることが決まっているためです。この状態が2022年まで続くとは思えないので、問題なさそうですが、会場となるスタジアムを改修したり新規で建設している最中。国交断絶が続けば資材や労働力の問題で完成が遅れる可能性もあります。また、他にも前々から準備をしなければならないことは山ほどあり、国交断絶が長引けば開催に影響が出てくるはずです」(スポーツ紙サッカー記者)
W杯を開催する国際サッカー連盟はすでにカタールの組織委員会と連絡を取り合っているそうで、中東の行く末を注視しているのは間違いない。ドイツ・サッカー連盟の会長は「テロを支援する国で国際大会を開くべきではない」と表明したとも報じられている。開催地がカタールから変更される可能性はゼロではないのだ。
「カタールがW杯の開催候補地になった時、暑すぎてサッカーに向かないと批判されました。視察団レポートでは立候補した予定地の中で最低の評価だったんです。ところがカタールに決まったため、今度は賄賂などの不正があったんじゃないかと疑われました。そんな経緯もあるので開催地が変更される可能性は十分あります。もしそうなった場合、日本で開催されるかもしれませんよ」(スポーツライター)
気温問題が取り沙汰された時、当時の日本サッカー協会会長である大仁邦弥会長は「開催地決定の投票がやり直しになるなら立候補する」と話している。今も「開催できるものならしたい」という意見は協会内にあるという。
「2022年まではあと5年。仮にカタール以外の都市で開催することが決まっても、近年W杯を開催した経験がない都市で開催するのは難しい。スタジアムなどの施設がありませんからね。でも日本なら対応できるんです」(前出・スポーツライター)
もちろん1番いいのは問題が平和的に解決し無事カタールで開催されることだが…。