連勝に次ぐ連勝で注目されるプロ棋士の藤井聡太四段が、学校を巡って揺れているという。6月30日付のWEB女性自身によると、プロデビュー前の昨年9月には「学校に行きたくない」とコボしていたこともあったとか。
しかも現在中三の彼が高校には進学せず、中卒のプロ棋士になるとの観測もあるが、その学校生活はどうなっているのか。名古屋大学の附属中学に通う彼の気持ちを、やはり国立大学の附属中を卒業したライターがおもんばかってこう話す。
「藤井四段のように特異な才能を持った中学生にとって、国立大の附属中は絶好の環境かもしれません。2クラスのみのきめ細かい指導体制や、親御さんたちの意識の高さのおかげで、校内は荒れやイジメとはほぼ無縁。公立中なら浮いてしまいそうな個性的な生徒でも、まわりが温かく見守っているのはよくある光景です。それに校則がギチギチな私立中学とも異なり、生徒の自主性を重んじる自由な校風もメリット。逆境に弱い生徒が多い傾向はあるものの、藤井四段の場合はプロの対局を通じてメンタル面が鍛えられているんじゃないでしょうか」
しかも藤井四段の場合、多くの中学生を苦しめる高校受験が必要ないことも大きなメリットとなる。
「名大附属校は“中高一貫”なので、高校進学は単なる進級と一緒。対局の妨げとなる受験のプレッシャーとは無縁です。また同級生が近所に住んでいる公立中とは異なり、附属中では県内全域から生徒が集まってくることもあって、週末に友達と遊ばない生徒も珍しくありません。これも週末に対局が入りがちな藤井四段にとって、生活のペースを乱さないで済む重要な要素となります」(前出・ライター)
どうやら藤井四段にとって現在の学校は、プロ棋士を続けるにあたって最高の環境になっているようだ。そんな彼を見て今後、国立大学の附属校を狙うプロ志望の少年棋士が増えるのかもしれない。
(金田麻有)