7月24日に行われた夏の甲子園予選長野県大会決勝は昨夏と同一カードとなり、松商学園が5-4で佐久長聖に競り勝った。昨年2-6で敗れた相手に雪辱を果たし、9年ぶり36度目の夏の甲子園出場を決めたのだ。
この松商学園の36度目の夏の甲子園は全国史上2番目の出場回数を誇っている。ならば、全国1位の出場回数はどの高校かといえば、今年も南北海道大会を勝ち抜き、38度目の出場を決めた古豪・北海である。
この北海に2回の差である松商学園だが、実は予選の決勝戦進出回数は第1回大会から数えると、全国1位なのである。その数、ちょうど50回。内訳は36勝14敗とかなり高い勝率である。ちなみに甲子園出場回数トップの北海は地方予選の決勝戦進出回数では45回で松商学園に次ぐ全国2位だが、勝率となると38勝7敗で8割4分4厘と、決勝戦では圧倒的な強さを誇っている。
逆に地方予選決勝戦で最も敗退しているチームを調べてみると、その悲運のチームは奈良県の古豪で公立の雄でもある郡山だった。奈良県といえば、天理&智弁学園の私学2強が圧倒的な強さを誇っているが、この2強に割って入り、夏の甲子園出場では天理の27回、智弁学園の18回に次ぎ、県内3位の6回を誇っている。だが、やはりこの2強の壁は高く、県予選決勝戦では全国最多の23敗を喫し、トータルでは6勝23敗。直近の出場は00年の第82回大会までさかのぼらなければならないのだ。21世紀に入ってからも2度決勝戦に進出しているが、どちらも天理に敗れている。
今年はすでに3回戦で智弁学園に2-6で敗退。天理と智弁学園の牙城を崩し、郡山が7度目の夏の甲子園出場を決める日はやってくるのか。
(高校野球評論家・上杉純也)