9月11日放送の「月曜から夜ふかし」(日本テレビ系)が同人誌頒布会の「コミケ」を特集し、コミケ民から絶賛されているという。同番組では昨年も夏のコミケを取材しており、2年連続で番組に登場したコミケ参加者もいたほどだ。
そのコミケを巡っては先日、女優の真木よう子が自身のフォトマガジンをコミケで販売するとブチあげ、大炎上したばかり。クラウドファンディングで制作資金を集めたり、コミケに関する知識がないことが露呈するなど、最初から炎上必至の案件だったのは間違いない。それに対して同様に芸能界側からのアプローチにも関わらず、なぜ「月曜から夜ふかし」のコミケ特集は炎上しないのか。コミケに詳しいエンタメ系ライターが指摘する。
「確かに『夜ふかし』の特集はコミケを面白おかしく扱っているようにも見えますが、よく見ると端々にコミケに対するリスペクトが見え隠れしています。BGMにはアニメ『ラブライブ!』の第1期オープニングテーマ『僕らは今のなかで』(μ’s)や、男性声優ユニット『GRANRODEO』の楽曲が流され、その選曲がツボにハマったコミケ民が続出。“島中”や“壁サークル”などのコミケ用語もキチンと紹介されており、単に興味本位で取材しているわけではないことが分かりました」
それらの取材内容に加えて、同番組MCのマツコ・デラックスによるトークも、コミケファンには好意的に受け止められたという。
「毒舌で知られるマツコですが、特集で取り上げられたコミケ参加者を変わり者扱いするような発言はなく、あくまで『巨大イベントで見つけた面白人物』というフラットな切り口で盛り上げていました。この手の番組ではアニメオタクの外見や行動を笑いものにすることが多く、それがコミケ民の怒りを買うのですが、マツコはあくまで個人の資質に着目して笑いに転化。その目線は参加者自身とあまり変わらないので、コミケ民にも好意的に受け止められるというわけです」(前出・エンタメ系ライター)
マツコのようにコミケを楽しむのか、それとも真木のようにコミケを利用するのか。その違いが当のコミケ民にとっては天と地ほどの差になっていたようだ。
(金田麻有)