「キングオブコント2017」で準優勝に輝き、大手芸能事務所・ワタナベエンターテインメントへの所属も決まった「にゃんこスター」。審査では、ダウンタウン・松本人志が頭を抱え、「まんまと入れさせられた感じ」と97点という高得点をつけたことも印象的だった。
漫才コンクールの「M-1グランプリ」同様、決勝の模様をテレビで放送する形で2008年から始まった「コント日本一」を決める大会が「キングオブコント」。ところで、この漫才とコントの違いとは何なのか? 芸能コースのある専門学校で講師も務める放送作家に聞いた。
「ざっくり言ってしまうと、舞台に上がった2人による会話のキャッチボールが『漫才』で、台詞に感情が入った演技をするのが『コント』と言えるのではないでしょうか。ただ、アンタッチャブルやサンドウィッチマンみたいな『漫才コント』という形もあります。例えば『俺、ラーメン屋になりたかったんだ』『じゃあ、やってみよう』と始まるのが『漫才コント』で、最初からラーメン屋のシチュエーションで始まるなら『コント』ということになります。いまや、その境界線は結構、曖昧ですね」
つまり、“入り”がコンビなどの本人なのが「漫才」で、架空の人物設定がされているのが「コント」と定義づけられるというわけ。では、改めて「にゃんこスター」は、その定義から見るとどうだったのか。再び放送作家に聞く。
「去年の『キングオブコント2016』に出ていた『ななまがり』(ナスを持った謎のオジサンが頭から離れないというネタ)と構成は似ていますね。片方とコミュニケーションが取れないという系統のネタで、『なんなんだよコイツ!』というコントは多いですからね。名乗りオチという部分で、ちょっと変わったコントだったという気はしますが、薄気味悪さがなかったという点で、視聴者が新しさを感じたんでしょうね」
今後、テレビ出演オファーが殺到しそうなにゃんこスター。彼らの「コントのスタイル」に注目してみるのもいいかも知れない。