何の気なしに口走った軽口が、想像以上の怒りを買ってしまうケース…それは「デリカシーがない」と判断された場合だ。失言が命取りになる昨今、男性の思っている「これを言ったら怒られる」のストライクゾーンに比べると、女性の思う「デリカシーなさすぎ!」のストライクゾーンは相当に広いと心得よ。
20代~30代女性に「デリカシーがないと思った男性の腹立つ言葉」を聞いてみると、意外なほどに些細な言葉が俎上に載せられる。
まずは「容姿」について。これはもはや、「何も言わない」が最適解と思えるほどに、デリカシーの地雷原と言えそうだ。
「朝、時間がなくて手抜き化粧をしちゃった時、『目が腫れてる』と言われ腹が立った。わざわざ言わなくてよくないか?」(26歳・広告)
「前髪をそろえただけで、いちいち『おっ』と反応してくる男性社員。ニヤけていて何か言いたげなのがまた腹立つ」(33歳・商社)
服装についても、第一印象でモノを言うのは慎みたい。
「お泊りをして出社して『昨日と同じ服着てない?』と言われた時は恥ずかしかった。『すいません』としか言えなかったけど、何で大きな声で言ったのかと後々、ムカついてきた」(29歳・販売)
「着ている服装を女優の『誰々っぽい』みたいに、必ず有名人を引き合いに出してくる男がいる。芸能人に寄せてると言いたいのか、オリジナリティがないといいたいのか、それを見抜いたとでもいいたいのか」(28歳・出版)
こちらとしては「セーフ」のほうを選んだつもりだったプライベートな話題も、ストライクゾーンは人それぞれ。
「話の流れで『え、彼氏いたんだ』と言われたことがある。男日照りだと決めつけていたようだけど、何を根拠に、と腹が立ってきた」(30歳・商社)
「『彼氏いなかったの?』と言われ、その理由を『出不精』とか『偏食』とか、勝手に分析。余計なお世話」(27歳・販売)
彼氏の話題は自分から話すまでは禁句、ということのようだ。
さて、いざ、これらの地雷を踏んでしまった際、どのように挽回すればいいのだろうか?
「『男って…』とか『日本人って…』みたいに、個人的な感想をさも一般論のように言われると、よけいに腹が立つ」(29歳・出版)
という言い分はごもっとも。髪型や服装、メイクなどで「しくじった!」ということに気がつけば、即座に「オレはちょうどいいと思うけど」などと付け加えれば、九死に一生を得ることが可能かも知れない。