衝突を繰り返しつつも、プロとしての仕事に徹した中日70代コンビに対し、穏便には片づかなかったバトルも多々あった2012年。これが書き納めのセ・パ場外ガチンコ乱闘で、今季を締めくくり!
監督は1億円不倫スキャンダルに見舞われ、4番で主将・優勝の立て役者もG乳グラドルとの不倫と巨額裏契約金発覚というデッドボールを受けながら、巨人は日本一を奪還した。その陰でくすぶっていた昨年の開幕投手、東野峻(26)が今オフ、オリックスに放出。東野は夕刊紙に、オープン戦で絶好調ながら二軍スタートで、6月に一軍昇格も1試合に登板(5回2失点)しただけで二軍行きを命じられたことからトレードを直訴したと明かしている。
「実はシーズン開始早々、西武・片岡易之(29)とのトレードが進められていた。それが原辰徳監督(54)の反対で差し戻しになった」
こう話すのは、NPB関係者だ。さらに続けて舞台裏を説明する。
「原監督が信頼する斎藤雅樹投手コーチ(47)のお眼鏡にかなわなかったのが干された原因ですが、早い時期にトレードに出して、交流戦で巨人が抑えられたりすると格好がつかない。しかも巨人は序盤、最下位に沈んでいた。だから『飼い殺し』的な扱いになった」
さらに岡崎郁ヘッドコーチ(51)と川相昌弘二軍監督(48)の入れ替えも決まっ た。日本一になった球団のNO2が、である。読売グループ関係者が言う。
「一連の清武騒動に絡む懲罰人事ですよ。岡崎ヘッドは清武氏に抜擢され、手下としていろんな情報を上げていたから。清武色を一掃するということです」
スキャンダルに揺れた巨人に5勝15敗4分とコテンパンにやられるなど、5位に沈んだ阪神では、和田豊監督(50)の采配が問題を引き起こしていた。阪神担当記者が苦笑する。
経費削減で投手陣置き去り
リーグ優勝したにもかかわらず、日本ハムからは3コーチが退団。福良淳一ヘッド(52)と清水雅治外野守備走塁コーチ(48)は、それぞれオリックスとロッテに請われての移籍だが、吉井理人投手コーチ(47)だけはクビだった。
「栗山(英樹)監督(51)と全然合わなかった。僕が邪魔になるのならいないほうがいい」と吉井氏は確執を語ったが、
「73試合もの登板を強いられた増井浩俊(28)が9月27日のヒーローインタビューで『使ってくれた監督に感謝したい』と語り、栗山監督が涙したことで美談仕立てになりましたが、66試合登板の宮西尚生(27)しかり、中継ぎ陣の酷使に吉井コーチが『何でこういう起用ばかりなんですか』と、物申すこともしばしばでした」(球団関係者)
そんな2人の関係が冷えきる要因の一つに、開幕投手を務めながらその後は打ち込まれて二軍生活を送った斎藤佑樹(24)の扱いがあった。関係者が続ける。
「吉井コーチにしてみれば、力不足なのだから二軍でじっくり育てたい。『あんなに練習しないやつは初めて見た』と話すなど、やる気も欠けているように映りましたから。でも栗山監督は『実戦の中で育てる』と言う。今季最終戦の斎藤先発を巡っても吉井、福良、清水の3コーチが反対したのに、監督はゴーサイン。斎藤ばかりが優遇されるやり方に、吉井コーチは憤慨した。日本シリーズでも、監督はフェニックスリーグ(秋季教育リーグ)にいる斎藤を呼び寄せ、あろうことか第5戦の先発に起用しようとした。吉井コーチは『何で呼ばなきゃいかんのや』と、我慢の限界でした。残りの2コーチも愛想を尽かした形です」
最後に、今季最も話題を提供した横浜DeNAは、中畑清監督(58)が「せこいぜ!」のキャッチコピーで機動力野球を提唱。ところが、本当にせこいのは球団のほうだったという。
「投げる予定のない先発投手、例えば前のカードで投げた3人などは遠征に帯同せず横浜に残れ、と球団が言うんです。だいたい帯同して調整するものですが、宿泊費削減のために、と。三浦大輔(38)などは『自腹でもいいから行くよ』と怒っていましたね。裏方たちの処遇に関しても、“ムダな経費”を見直して、ケチくさくなっていました」(前出・NPB関係者)
中畑監督は来季のキャッチフレーズを「せこいぜ!」から変えるつもりだという。