九州場所スタートと同時に相撲界を激震させる暴力事件が明るみに出た。
10月25日の夜、大相撲秋巡業先である鳥取県鳥取市で、モンゴル出身力士ら10人ほどが飲食店に集まり、懇親会を開催。白鵬(32)、鶴竜(32)、日馬富士(33)の3横綱のほか、照ノ富士(25)、貴ノ岩(27)などの顔ぶれがあった。だが、二次会の会場、カラオケのあるラウンジに移動すると、雰囲気は一変。「アサヒ芸能」11月30日号によれば、その現場の様子は次のようだった。
日頃から不満を抱いていた貴ノ岩に説教を始めた日馬富士は、
「お前は生意気だ。だいたい、挨拶が足りない」
それに対し、貴ノ岩は「禁句」とも言える言葉で応戦したといい、日馬富士がブチ切れた。テーブルの上にあったビール瓶を掴んで振り上げると、
「その場に『ゴーン!』という大きな音が響き、他の力士たちが気がつくと、もう殴りかかっていたそうです。貴ノ岩は血まみれになって両手で防ぎつつも、殴られ続けるしかなかった」(角界関係者)
貴ノ岩はモンゴルにいる兄に、電話でコトの経緯をブチまけた。いわく、
「素手だけでなく、カラオケマイクやリモコンなどで30発から40発、殴られた。頭のケガは10針縫った。頬が切れて、鼓膜が破れた」
だが、出席者から報告を受けたという角界OBによれば、
「ビール瓶ではなく、ウイスキーの瓶で殴った、と聞いている」
弟子の被害を知った貴乃花親方は激怒し、鳥取県警に被害届を提出。捜査が始まった。
「県警からの連絡で相撲協会が被害届提出の事実を知り、伊勢ケ浜親方が貴乃花親方に謝罪をしたものの、11月11日の臨時理事会では、その一件は議題にも上らなかった。かねてから指摘されている相撲協会の隠蔽体質に、貴乃花親方は憤慨。しかも当の日馬富士は、しれっとして九州場所に出場していた。貴ノ岩の症状がここまで悪いものとは思っていなかったショックもある。そこで貴乃花親方が親しいマスコミにリークして報道されるに至り、場所中の大騒動に発展したということです」
そしてこの事件の背景には、八角理事長と貴乃花親方の対立、そして来年1月の初場所後に行われる役員選挙が複雑に絡んでくる──その詳細については、11月21日発売のアサヒ芸能で確かめていただきたい。
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