昨年12月3日の「M-1グランプリ2017」(テレビ朝日系で放送)で13代目王者に輝いたお笑いコンビ・とろサーモン。大みそかの紅白歌合戦では「道頓堀人情」を歌った天童よしみの出番の直前にいきなり白組司会の二宮和也の隣に立っていて、二宮に「何でいるの?」と言われた。すると、2人は、「我々大阪芸人ですから」と説明し、さらに二宮に「でも宮崎出身でしょ」と突っ込まれると「大阪で10年間苦労してきてますから、心は大阪です」と答えたものだ。いかにも強引な出演のさせかただった。
もちろん所属する吉本興業の強烈なプッシュもあったのかもしれないが、だとしても、「M-1」で名を上げたことが、NHK側が旬の芸人としてお墨付きを与えた一番の理由であることは間違いないだろう。
優勝賞金1000万円を「M-1」でゲットした2人は、視聴者からの人気投票で敗者復活戦からよみがえったスーパーマラドーナに、ジャルジャル、かまいたち、カミナリ、マヂカルラブリー、ミキ、さや香、和牛、ゆにばーすの計10組が出場した同大会の最終対決を勝ち抜いた。受賞会見では、優勝の瞬間からマネージャーの電話が鳴りっぱなしになったことが明かされた。
「翌朝の4日早朝から、とろサーモンは民放各局のテレビ番組を掛け持ち。『PON!』(日本テレビ系)では、カミナリと共演。2人は興奮冷めやらない様子で、村田秀亮がLINEに700件もの祝福メッセージが届いたことを報告。想像以上の反響に目を丸くしていた」(芸能ライター)
そもそも「M-1」は、漫才日本一を決める大会として2001年にスタート。
「島田紳助が『漫才に恩返ししたい』と企画したのが、01年。10年で一区切りとなり、惜しまれつつ終了したが、大人の事情で15年に復活しました。何と言っても、知名度があるから、スポンサーも鈴なりで、各方面での引きが抜群にいいんですよ。視聴率もいい(今回は関西で24%を記録)ですしね。再開した最初の大会ではトレンディエンジェルが優勝して大ブレイク。優勝がきっかけで斎藤さんこと斎藤司がモテすぎてしまい、女遊びが過ぎて恋人に愛想をつかされるオチまでつきました」(スポーツ紙記者)
文字通り人生を変えるコンテストとなったM-1。とろサーモンもそのことを実感している最中だろうが、しばらく続くであろう秒刻みの殺人的スケジュールを乗り切れるか。
(塩勢知央)