立行司である式守伊之助のハラスメント問題に揺れる大相撲。初場所初日には三役格の式守勘太夫が代役を務めたが、さっそく行司差し違えで場内が騒然となる場面もあり、業界全体の浮き足立った雰囲気はしばらく収まりそうにない。
当の式守伊之助は3場所出場停止を言い渡されており、本人は辞職届を提出。処分が明ける夏場所以後に受理されることとなり、再び土俵に上がることはないと見られる。
「式守伊之助のハラスメントは、一貫して『酒グセが悪く、泥酔した結果』という論調で話が動いています。その前に起こった日馬富士の暴行事件は、『指導』『礼儀』という横綱としての行動の延長のような論調になっています。しかし、日馬富士の酒グセの悪さは有名で、今回も事件発覚当初は日馬富士が酔った勢いで襲ったのではないかと噂されていました。それが、いつの間にか暴行事件の報道に『酒』の話が出てこなくなったんです」(芸能ライター)
酒の席であったことは間違いないのだが、酒の上での暴行で日馬富士のイメージ悪化を警戒した協会が誘導したのか。それともメディアが忖度したのか…。
「一方の式守伊之助の騒動については、『酔って覚えていない』というコメントが出てきます。日馬富士の場合は“行き過ぎた指導”で収めようとしましたが、キスやボディタッチとあっては“行き過ぎた指導”で片付けられず、酒のせいと言うしかなかったのではないでしょうか」(前出・芸能ライター)
不祥事が起こっても国技館に来てくれるファンのために、一刻も早く健全な組織の姿を取り戻してほしいものだ。