エンタメ

藤井聡太五段「羽生永世七冠」打倒へのV秘策(2)先手・藤井が最新形で攻める

 とはいえ、羽生竜王が早指し戦を不得手としているわけではないという。

「羽生竜王は、朝日杯将棋オープンにこれまで10回出場して5度の優勝を果たし、台頭してきた若手を圧倒的な力の差で退けてきました。一方の藤井五段も大舞台で緊張することはないと思います。いつもどおりの将棋が指せれば勝機は見いだせるはずです」(松本氏)

 対局を前に、藤井五段はどんな準備を行っているのだろうか。先手後手を決める「振り駒」は対局の開始直前。先手用と後手用、二つの作戦イメージを作っておくことになるという。椎名氏がシミュレートするには、

「羽生竜王が指した過去の棋譜は、プロ棋士ならばほぼ全員が、全部並べて見ています。羽生竜王はそうやって研究されながらでも勝っていく。だから横綱なんですが(笑)、藤井五段も当然、並べたことがあるでしょう。そして今回、羽生竜王のここ半年分の棋譜を、もう一度丁寧に並べ直しているでしょうね」

 過去のデータを頭に叩き込み、最近に指された新手があれば、その先の展開をシミュレートする。

 特に、藤井五段がどうしても意識せざるをえないのが、羽生竜王がこのトーナメントの初戦と2回戦で見せた戦い方だ。いずれの対局でも、めったに使わない「四間飛車」(振り飛車の一種)を採用。これは記者室から「まさか!」と驚きの声が上がったほど予想外の戦法だった。

「羽生竜王は振り飛車はあまり自分から選ばないタイプ。持ち時間が短い棋戦で試してみたかったか、勝負に辛い羽生竜王が、持ち時間が短い対局で、いちばん勝ちやすいと本気で思っているのか、と想像しています」(前出・椎名氏)

 こうした伏線を踏まえて、藤井五段としては、早指しの利を生かすべく、「最新形」の戦いに持ち込みたいところ。例えば持ち時間が9時間という「名人タイトル戦」ならば、対局中にじっくりと対応策を練ることができるが、40分ではそうもいかないからだ。

「藤井五段は最新形のほうが『自分の土俵』だと思っているでしょう。羽生竜王も若手と研究会を重ねているので最新形を知らないわけではありませんが、短時間対局で相手の最新形を真正面から受けるのは度胸がいります」(前出・椎名氏)

 あくまで先手を得た場合だが、藤井五段が自分の形へ誘導するのを羽生竜王がどう受けるか、が最初の見どころとなる。

カテゴリー: エンタメ   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
3
3連覇どころかまさかのJ2転落が!ヴィッセル神戸の「目玉補強失敗」悲しい舞台裏
4
巨人「甲斐拓也にあって大城卓三にないもの」高木豊がズバリ指摘した「投手へのリアクション」
5
須藤理彩を歩行不能にした太川陽介「過酷バス旅中毒」をいとうあさこが一刀両断