「復活してほしいテレビ番組」についての調査結果が、オリコン・モニターリサーチから去る2月4日に発表されたが、その内訳には、なかなか興味深いものがあり、このところ頻繁に業界内で話題になっているようだ。この調査は、10~50代の男女1000人に、すでに終了した番組の中から復活してほしい番組名をあげてもらい、まとめたもの。
総合1位に輝いたのは「笑っていいとも!」(フジテレビ系)。2位が「SMAP×SMAP」(フジ系)、3位が「ひみつの嵐ちゃん!」(TBS系)。以下、4位「うたばん」、5位「学校へ行こう!」、6位「ザ・ベストテン」(いずれもTBS系)、7位「SmaSTATION!!」(テレビ朝日系)、8位「嵐の宿題くん」(日本テレビ系)、9位「オレたちひょうきん族」、10位「トリビアの泉」(いずれもフジ系)と続いている。
「笑っていいとも!」は、周知のようにタモリによる絶妙な進行と豪華レギュラー陣とゲストで茶の間を釘付けにしながら32年も続いた長寿番組。アンケートでは幅広い世代からの支持を集めた。そして注目したいのがジャニーズ関連の番組が多いこと。「スマスマ」はSMAP(当時)、「ひみつの嵐ちゃん!」「嵐の宿題くん」は嵐、「うたばん」「スマステ」は、それぞれ元SMAPの中居正広と香取慎吾、「学校へ行こう!」はV6とジャニーズ事務所の人気タレントをMCにすえた番組だ。
「スマスマの2位については、今はもう見られないSMAPメンバー5人が仲睦まじく躍動している姿を観たいという願望の現れなのは間違いない。そして、嵐の番組が2本入っているのは、『昔の番組のほうがおもしろかった』という率直な意見でしょうね。それにしてもフジとTBSの番組が目立つのは、隔世の感があると同時に、今の2局の番組には見るべきものがないと言わんばかりですね」(芸能ライター)
高齢世代の調査に目を移すと、「8時だョ!全員集合」(TBS系)、「天才・たけしの元気が出るテレビ!!!」(日テレ系)、「巨泉×前武ゲバゲバ90分!」(日テレ系)、「夜のヒットスタジオ」「ねるとん紅鯨団」(いずれもフジ系)など昭和の人気番組が入り乱れる。
「大橋巨泉や前田武彦、いかりや長介ら故人となった大物タレントを純粋に懐かしみたいのもあるでしょう。一方で、昭和の歌手が総出演する晴れ姿を観たい気持ちも反映されていますね」(前出・芸能ライター)
実際に一度復活を果たした番組もある。「学校へ行こう!」は、1997~2005年まで放送されたV6の冠番組。15年、約7年ぶりに復活特別番組が放送され、高視聴率を記録。昨夏には再びスタッフ、キャストが再集結して3匹目のドジョウをがっちり捕まえてみせた。ドキドキワクワクに満ちていたかつての人気番組たち。今こそ、その原点に立ち返った番組作りが求められているのではないか。
(塩勢知央)