2月28日付けの「日刊スポーツ」が、大リーグ・シカゴ・カブスからFAになっている上原浩治投手が「燃え尽きたい」と、日本球界復帰を示唆していることを報じた。上原といえば、1999年に巨人に入団して即、20勝を記録。以降、エースとしてチームを支えただけに、SNS上でも「復帰するなら巨人」という見方が強い。しかし、その可能性は極めて低いようだ。スポーツライターに聞いた。
「ひとつは、上原と巨人との確執です。上原は入団前からメジャー志望でしたが、巨人ファンだという上原の父親を、当時監督の長嶋茂雄氏を動員させて説得。上原は『まだ(メジャーで通用する)自信がない』と、巨人逆指名の理由を語りましたが、巨人の“寝技”に屈したのは誰の目にも明らか。その後、ポスティングによる移籍を希望するも、結局FAの権利取得まで認められず、上原もシーズン中にもかかわらず、権利を取得するやいなや『メジャー挑戦』を公言したため、球団との確執を深めています」
しかし、現在、巨人の監督を務めるのは、盟友・高橋由伸。生まれ年、生年月日まで一緒で、00年代の巨人を共に主力として支えた仲間だけに、高橋監督が上原獲得に動くことは想像に難くない。
「その一方で、由伸がフロントを説得できるという想像もできません。由伸はある席で『自分は球団の外にいる』と本音をブチまけたという話もあるように、球団に対する発言力などありません。松井秀喜同様、メジャーを理由に球団を去った選手に対しては、断固とした態度を取る方針です。さらに、上原は松井と仲がいい。巨人に対する想いも一致しているはず」(前出・スポーツライター)
では、別の球団ということになるのだろうか?
「まず考えられるのは、あくまで“メジャーにこだわっている”ということ。日本のマスコミに、このように発言することでメジャー球団が動くことを狙っているのではないか、と。日本球界でメジャー帰りの選手の獲得実績があるのは、阪神とソフトバンク。阪神はこれまで城島健司、福留孝介、西岡剛など、積極的にメジャー帰りの選手を獲っていて、ソフトバンクの孫正義社長は球団として『メジャー帰りの受け皿になりたい』という考えがあると言われています。獲得に動いている可能性は高い」(前出・スポーツライター)
世界を唸らせた“雑草魂”の動きに注目したい。