内閣総理大臣

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歴代総理の胆力「鈴木貫太郎」(1)「軍人は政治に関与すべからず」の信念

太平洋戦争の戦局がいよいよ不利となり、東条英機政権が崩壊やむなしで次に担ぎだされたのが、陸軍出身、朝鮮総督の小磯国昭だった。しかし、小磯はまさに、「ひねり出された総理」と言えた。時に、知略に富んだ陸軍出身の軍人たちは前線に出ており、「人材不…

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歴代総理の胆力「東条英機」(2)夫妻303通の手紙交歓エピソード

退陣後の東条は、東京・世田谷の自宅に引きこもる日々を過ごし、終戦の玉音放送もこの自宅のラジオで聴いた。昭和20(1945)年9月11日夕方、戦犯としての東条の逮捕のためGHQ(連合国軍総司令部)のMPの一団が自宅に到着すると、東条はそれを自…

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歴代総理の胆力「東条英機」(1)天皇への忠誠心に富んでいた

近衛文麿退陣後、日米開戦を決断、「悪の権化」視された東条英機が総理大臣に就任するまで、次のような政権の動きがあった。近衛文麿の第一次内閣が、「日独伊防共協定」の強化問題などの難航で政権を放棄したあと、近衛の強い推薦で後継総理となったのは、わ…

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歴代総理の胆力「近衛文麿」(4)椅子に腰掛け天皇奏上の“無礼”

近衛は、白皙の秀才だった。家柄は「五摂家」の中でも九条と並んで格が高く、ちなみに他の一条、二条は九条の、鷹司(たかつかさ)は近衛の分家となる。一高から東大哲学科に入ったが講義内容に飽き足らず、京大法科に入った。ここで、河上肇、西田幾多郎らか…

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歴代総理の胆力「近衛文麿」(3)天皇いわくの近衛の「弱さ」

「近衛は弱いね」と、A級戦犯として東京裁判の軍事法廷に引き出される直前に服毒による自死を図った近衛文麿に対し、報告を受けた昭和天皇はポツリと言った。その遺書(昭和20年12月15日に記した2男宛)の一部には、自らは戦争回避に全力を尽くしたが…

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歴代総理の胆力「近衛文麿」(2)「近衛は弱いね」と昭和天皇

遺体発見の前日にしたためられたと見られる昭和20(1945)年12月15日の2男宛に残された遺書には、自らは戦争回避に全力を尽くしたが、いま軍事法廷に引き出されることへの屈辱感が、次のように記されている。一切の弁明をせず、文官として唯一人、…

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歴代総理の胆力「近衛文麿」(1)総理就任時の期待度は高かったが…

昭和7(1932)年の「五・一五事件」で暗殺された前回の犬養毅までが、原敬から数えて約14年間の戦前のわが国の政党内閣の時代であった。その後、キャリア外交官一人をはさんで三人の陸海軍出身の総理大臣が登場したが、強まる軍部の圧力、ファシズムの…

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歴代総理の胆力「犬養毅」(2)毀誉褒貶、分かれる評価

犬養が総理大臣に担ぎ上げられたのは、浜口雄幸総理が狙撃され、その後の若槻礼次郎内閣が満州事変の勃発を機に総辞職を余儀なくされたことにあった。一方で、政界に圧倒的なにらみを利かせていた元老の西園寺公望が満州事変を憂慮、中国との話し合いのために…

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歴代総理の胆力「犬養毅」(1)歯に衣着せぬ毒舌家

大正・昭和初期の戦前を通じてのわが国の政党内閣は、原敬に始まり、以後14年を経、この犬養毅(号・木堂(ぼくどう))の昭和7(1932)年5月15日の「五・一五事件」での暗殺をもって終焉することになる。その後、軍の力の台頭を許し、太平洋戦争終…

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歴代総理の胆力「浜口雄幸」(2)惜しむらくの「根回し」術欠如

そうしたさなかの昭和5(1930)年11月14日、浜口は東京駅で右翼青年の狙撃を受け重傷を負った。犯人の供述は「現内閣が潰れれば、もっとよりよい内閣になる」というものだった。狙撃された直後、浜口は同行していた外務大臣の幣原喜重郎(しではらき…

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歴代総理の胆力「浜口雄幸」(1)厳めしい風貌から「ライオン宰相」と呼ばれた

高橋是清が内閣改造で行き詰まり政権を投げ出したあと、政権は加藤友三郎(かとうともさぶろう)、清浦奎吾(きようらけいご)、加藤高明(かとうたかあき)、若槻礼次郎(わかつきれいじろう)、田中義一(たなかぎいち)が次々と担った。加藤(友)は「不戦…

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歴代総理の胆力「高橋是清」(4)「是清流」現代サラリーマン講話

こうした高橋の生き様、とりわけ転職歴20数回の中で培った“教訓”は現代サラリーマン必読の講話となって残っている。『是清翁遺訓』『随想録』から、名語録を挙げておくことにする。「仕事を本位とする以上は、その仕事がどんなであろうとも、いかに賤しく…

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歴代総理の胆力「高橋是清」(3)「蔵相としての手腕はAクラス、総理としてはゼロに近い」

生まれて数日後に里子に出され、少年期に語学と文明を知るために米国に渡ったものの「奴隷」として売り飛ばされる寸前で難を逃れた。帰国後は、東京・日本橋の芸者の「箱屋」として、遊蕩生活、さらに生来のヤマッ気からペルーで銀山経営に乗り出したが詐欺に…

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歴代総理の胆力「高橋是清」(2)評価「蔵相Aクラス、総理0点」

しかし、どこにあってもダイヤモンドは光る。結局、引き上げられて、日銀副総裁、最後は総裁にまでのぼりつめた。ここでは、特に日露戦争の際にそれまでの培った外国人人脈を頼り、戦時国債を大量に売りさばいて軍事費捻出に貢献したのだった。次はいよいよ、…

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