週刊アサヒ芸能の記事「盗っ人“転売”中国人」で中国人の横暴が大きな反響を呼んだ。だが、中国人の悪辣ぶりの真骨頂は、その狡猾さにある。日本でも新手の「脱法ビジネス」で濡れ手で粟の大金を手中にしているばかりか、血税までも食い物に。赤い守銭奴の手口とは──。
今、中国人観光客を相手にした「白タク」が全国的に跋扈しているのをご存じだろうか。
「北海道から沖縄まで、日本の空港や観光地は中国人の白タク天国です。警察の取締りは強化されていますが、やりたい放題の無法地帯と化しています」
そう警鐘を鳴らすのは、日本で横行する中国人の「脱法ビジネス」事情に詳しいライターの吉岡幸二氏だ。
現在、日本のタクシー業界が頭を悩ませているのは、中国人観光客向けに中国人が無許可でタクシー営業する「白タク」行為だ。個人の自家用車でお金をもらって送迎する行為は道路運送法違反に問われる犯罪だが、そんなことはおかまいなし。ナメきった中国人ドライバーがアルバイトに精を出しているのだ。では一般的な白タクと「中国式白タク」の違いは何なのか。吉岡氏が解説する。
「旅行客は中国国内で大手配車アプリ『皇包車』などを利用して、希望の日時や場所を入力。運転手のプロフィール欄には『飲食店に詳しい』とか『趣味はスキー』などと明記され、旅行目的に合ったドライバーを指名するのです」
さらには、日本のタクシー会社より料金を3、4割もダンピングして、目の前にニンジンをぶら下げた汚いやり口で旅行者をかっさらっていく。当然、取締りを強化して一掃したいところだが、白タクはあざ笑うように増殖している。
「『皇包車』だけでも、日本国内でドライバー登録している中国人は4000人以上。実際に警察が白タクを発見しても、逮捕するのはなかなか難しいんです。配車アプリで予約した時点で代金決済をしているため、日本で金銭を受け渡す現場が押さえられない。白タクの中国人は警察に質問されても、『友人を無償で送っているだけ』と判を押したようにしらばっくれるのです」(吉岡氏)
悪質な白タクがのさばる状況に、全国ハイヤー・タクシー連合会の事務局もやるせない思いをこう明かす。
「増え始めたのはここ2、3年。利用客が白タクに流れて、売り上げに影響しているのは間違いありませんが、白タクの運行実態がつかみきれていないのです。警察の方もご苦労されながら、逮捕事案が報じられるようになり、一罰百戒の効果はあると思います。それでも長い戦いになりそうです」
3月には京都・大阪府警が「皇包車」を運営する中国企業の関連会社に対し、強制捜査に乗り出すなど全国で捜査網は広がっている。だが、「敵」もしぶとく生き延びるために新手の、やり口を用意していた。
「今まで国際線ターミナルの出入り口付近の乗降場にいたのに、最近は駐車場に雲隠れして旅行客を待つ白タクも増えてきた。一般の利用客に紛れているので、警察も簡単に見つけられません」(吉岡氏)
かの国の嫌がらせは、大気汚染物質の「PM2.5」をまき散らすだけでは満足しないようだ。