エンゼルスの大谷翔平が初の4番で出場し、4打数1安打と結果を残した(4月22日)=日本時間23日=。投打ともに活躍。二刀流への評価は高まるばかりで、米国ファンの関心は「この快進撃がどこまで続くのか?」に移っている。仮に阻む者が現れるとしたら、それはチーム内にいるのではないか。
「レッドソックス戦(17日)での降板理由が気になります。右手中指にできたマメが原因でしたが、大谷はもともとマメのできやすい体質なんです」(ベテラン記者)
降板後、メディカルトレーナーが右手中指を確認していた。大げさにも医療スタッフが駆けつけたのは「マメ体質」を知っていたからだが、その後、ソーシア監督は「そのうち(次回登板日を)決めるよ」と、淡々と答えていた。実は、このソーシア監督が、要注意なのだ。
「ソーシア監督の任期は今季終了まで。メジャーリーグを代表する名将の一人であり、本人も続けたいと思っているはず。ただ、ソーシア監督は選手を見限るのも早いが、勝負どころだと判断したら、ピッチャーの連投なんてお構いなしだから…」(特派記者)
ソーシア監督は、ものすごい権力者でもある。チームが低迷した一昨年のオフ、同監督は自身の退団ではなく、ゼネラルマネージャーを解任させてしまった。オーナーと裏で結託したのだが、「監督がGMを解任する」なんて前代未聞。以来、ソーシア監督は“絶対的な権力者”とも認識されるようになり、誰も口出しできなくなってしまったのだ。日本ハム時代を知るNPB関係者は、大谷がマメを潰した16年シーズンを指し、こう言う。
「栗山監督は『打者9・投手1』の変則二刀流で16年シーズンを乗り切りました。大谷は一度マメを潰すと、しばらくは同じ症状を繰り返すんです。将来のために投手起用をセーブさせました」
“絶対的君主”ソーシア監督が自身の延命のため、大谷を酷使しなければいいのだが…。
(スポーツライター・飯山満)