男子サッカーの元日本代表監督である岡田武史にとって、サムライブルーにおける“ビッグスリー”との呼称には若干の違和感を覚えているようだ。
ミランで長きにわたり10番を背負い、現在、メキシコのパチューカに所属する本田圭佑を筆頭に、ドルトムントの香川真司、そしてレスターの岡崎慎司らを総称して使われる“ビッグスリー”との呼び名だが、岡田は5月24日のスカパーJSAT社でのイベントにて、ロシアW杯における代表チームの予想スタメンを議論する中で「(本田、香川、岡崎は)何でビッグスリーなの?」と不思議そうに発言。
これに対し、同イベントの進行役を務めた実況アナウンサーが、「いやいや、やはり海外での豊富な経験などを踏まえて、精神的支柱にもなり得る。それに足元のテクニックもしっかりしてます」などとフォローするも、「え? それなら最初からスタメン予想に入れておけば良いのに」と返し、最後まで納得できていない様子。
続けて、岡田氏は現在JFLのFC今治の運営に携わっていることから「JFLばっかり見てるから(最近の日本代表に関しては)全然わかんないよ。誰がどうしたとか。新聞くらいでしか読まない。まぁ、いいんじゃないの」と締めくくった。
「岡田氏はかつて2010年の南アフリカW杯で日本代表チームを指揮し、本田圭佑に日本のエースとしての役割を最初に与えた立場。その彼が日本代表のビッグスリーに疑念を示したことで、ネット上では『よくぞ言ってくれた!』『さすが岡田は考え方がしっかりしてる』『本田も初心に帰らないといけないな』『サポーター全員の疑問を代弁してくれた』などと賞賛の声が出ています。本田も香川も岡崎も所属クラブで必ずしも満足のいくようなパフォーマンスを見せていないにも関わらず、ヨーロッパで結果を出し続ける若手をさし置き、最後にはメンバーに選ばれています。誰もが不自然に感じていた“ビッグスリー”への過剰な期待と評価に関して言及することはもはやタブーに近いテーマとなっていましたが、岡田が一石を投じた格好ですね」(スポーツライター)
もちろん経験値という点において、本田圭佑や香川真司の右に出るものはいないというのも事実。本大会でベテランらしい落ち着いたプレイを見せてもらいたいところだが…。
(ジェイコヴ)