迎えて18回目となるJBC競走は、初めて中央競馬を舞台にJRA主催で行われる。そのメインはJBCクラシックだ。
京都のダート1900メートルの重賞といえば平安Sだが、今年の勝ち馬は、今回の最有力候補と見られているサンライズソアで、鮮やかな逃げ切りだった。
この平安Sが一つの参考になると思われるが、先行脚質馬がよく連対を果たしており、前記サンライズソアを筆頭に、アポロケンタッキーやケイティブレイブといった人気どころには、よりチャンスがあるということになろうか。
しかし穴党としては、同じ先行脚質馬でも人気薄に目をつけてみたい。期待を寄せたいのは、テイエムジンソクだ。
実績を見てみると、ベスト距離は勝ち鞍の9勝中7勝をあげている1800メートルで、1900~2000メートルは〈0・1・1・3〉と、連に絡んだのはわずか1回。少々距離が長いのでは、と見られても、やむをえないところではある。
が、この距離を走った際は、休み明けだったり、体重が大幅に増えていたりと、体調が整ってなかった場合が多く、距離が長いとは一概に言えないのではなかろうか。
今回は休み明けの前走を使われて大幅な良化ぶりを見せており、1週前の追い切りは実にリズミカル。陣営がここを目標に万全の出走態勢を敷いていることがわかる。
「馬体に張りがあり、落ち着きが出てきた。状態は一変している」
こう厩舎スタッフが口をそろえて仕上がりのよさを強調するほどだ。ならば相性のいい京都での競馬、巻き返しがあっていいはずである。
近親、一族にステラマドリッド(エイコーンSなど米GI4勝)、ウィノナ(愛オークス)、ハーツクライ(有馬記念、ドバイシーマC)ほか活躍馬が多くいる血筋。好走必至とみた。
JBCスプリントは、レッツゴードンキに期待だ。
ご承知のとおり、桜花賞馬であるが、末脚勝負のパワー型で、ダート競馬は2戦して【2】【5】着。ともにGI戦で好勝負に持ち込んでおり、適性は十分である。
前走のスプリンターズSは、差のない5着に敗れたが、衰えはないものの、ピークを過ぎたきらいもあるだけに、ダートの、しかもスプリント戦のほうが持ち味を生かし切れるのではないだろうか。
体調もよく、休み明けを2度使われて良化ぶりは著しい。晴雨にかかわらず一発があっていい。
レディスクラシックがJBC競走の最終戦。狙いは人気の一角、クイーンマンボだ。
前走は7着と1番人気を裏切る結果だったが、これで評価を下げるわけにはいかない。こちらも休み明けを2度使われて大幅な良化ぶりを見せているからだ。
自在脚質が魅力で、どんな戦法も取れるのは強み。近親、一族にスズカマンボ(天皇賞・春)など、活躍馬がズラリといる良血。頂点に立っていい馬だ。