視聴率も前年よりアップ、そんな盛況だった2日放送の「M-1グランプリ」。ハイレベルな争いの中、霜降り明星がみごとに第14代の王者に輝いた。ただ、視聴者からは「最悪の後味」とブーイングが殺到、来年以降へ課題を残す結果となっている。
「おおまかにいえば、誰がおもしろかった、誰が優勝したという以上に、いつも半ばレギュラーのようなコンビが出過ぎていることに苦言を呈する声が少なくないことと、今年はそれ以上に、審査員に注目が集まりすぎているとブーイングが多い。実際、決勝で争った霜降り明星、2位の和牛、3位のジャルジャル、どれもおもしろかったわけですが、結果的には放送終了後の“場外バトル”のほうが目立ってしまいましたからね…」(エンタメ誌記者)
すでに騒動となっているのが、昨年優勝のとろサーモン久保田かずのぶが審査員だった関西の重鎮・上沼恵美子に向かい「酔ってるから言いますけど、(審査員を)そろそろもうやめてください」「自分目線の、自分の感情だけで審査せんといてください」「お前だよ、一番お前だよ。わかんだろ、右側のな」とインスタライブで配信してしまったこと。翌日すぐに謝罪するも、この本音拡散の問題はとどまることを知らず、上沼は次回以降の審査員辞退をほのめかし、とろサーモンには一時活動停止のウワサまで出てきてしまった。
「上沼恵美子に限らず、志らく師匠など、審査員に対するブーイングは視聴者からも多かった。でも、舞台に立つ側の芸人がお笑い審査員を審査し始めたら、シラける一方でしょう。審査員も客を笑わせればいいと思いますし、女性審査員が演者を顔で選ぶのもよし、ネタの好き好きで選ぶもよし。芸人には人生がかかっていますから気持ちはわかりますが、最終的に決勝に残るには実力が必要。プロが本音をSNS上で垂れ流すのはやめたほうがいい」(テレビ関係者)
それでも視聴者が本音で批評するのは自由。とろサーモンが引き金となった後味の悪さだけれど「点数の付け方でもコメントでも芸人より目立つのが上沼恵美子ではアカンと思う」「同じヤツらばかりの決勝はもうお腹いっぱい」「志らくいらん」「敗者復活も吉本ばっかでアホ臭い」「審査員の贔屓判定はほんまにクソ」「新鮮味がない」「(上沼に贔屓された)ミキもいい迷惑ちゃう?」など、“苦言”の雨あられ。つまり、もはや「全員がひと言ある」ような番組になってしまった感があるのだ。
「視聴者も審査員も演者もたかだか視聴率目的のお笑い番組を批評しすぎ」という、ある視聴者の声が一番的を得ているのかもしれない?
(山田ここ)