阪神のドライチルーキー、近本光司外野手がプロ野球人としての第一歩を踏み出した。どの野球用具を使うのか、メーカーを吟味したのだが、彼が「これがいい!」とフィーリングでマッチしたバットは、ヤナセ。同メーカーは「まさか!?」と思ったのだろう。新人では異例となるアドバイザリー契約まで一気に結びつけている。
とはいえ、ヤナセ製の野球バットというのは、あまり聞いたことがないが…。
「いや、社会人野球ではヤナセ製バットの愛用者が多いんですよ。『アマチュア選手にいいモノを』の社訓もあってね」(アマチュア球界要人)
実は、あの新庄剛志も日本ハム時代にこのバットを使っていたそうだ。NPBでは近本が新庄に次いで2人目、阪神ではもちろん、セ・リーグでは記念すべき第一号となる。近本は「伝統球団のドライチにしては地味」とも言われていただけに、異色バットが注目度を高めるきっかけになることも期待したい。
「美津和タイガーなるメーカーが往年に使用されていた『掛布モデル』のクラブを復刻させ、草野球愛好者や学生からの注目が殺到しています」(前出・アマチュア球界要人)
年号が変わる年に、「昭和モデル」が注目されるのも不思議なものだ。商売上手な阪神のこと。近本の人気アップはもちろん、新庄バットと掛布モデルを使ったゼニ儲け策も考えているのでは?
(スポーツライター・飯山満)