今シーズンの前半は今ひとつ調子を取り戻せず、GPファイナルにも出場できなかったフィギュアスケートのエフゲニア・メドベージェワ選手。しかし、3月に開催された世界選手権ではみごと銅メダルを獲得し、復調を見せつけた。そんなメドベージェワ選手は、この勢いでさらなる飛躍を誓っているという。
「五輪専門サイト『オリンピックチャンネル』のインタビューで、メドベージェワ選手が来シーズンに向けて、難しいジャンプを習得するのが目標と語ったんです。今回の世界選手権ではエリザベート・トゥルシンバエワ選手が公式試合で初の四回転サルコーを決め銀メダルに輝きました。四回転はロシアの若手選手たちも次々に成功させていて、ロシア選手権では、アリーナ・ザギトワ選手もメドベージェワ選手も表彰台に乗れないという事態になっていました。これからの女子の試合でも四回転ジャンプの有無が優勝に大きく影響する時代になってきています」(スポーツライター)
メドベージェワ選手は、来シーズンの戦いの難しさを鑑み、四回転サルコーや四回転トウループなどの難易度の高いジャンプを跳び、さらに体力面を強化し、精神面でも落ち着いて演技ができることを目指すという。
メドベージェワ選手は、来季のフリーのプログラムを「SAYURI」に決めたと世界選手権後に公表している。「SAYURI」は17年から18年のシーズンに宮原知子選手が、06年から07年のシーズンには中野友加里選手(現在は引退)が使用して素晴らしいプログラムを演じたものだ。この「SAYURI」の演目に四回転を入れて、日本勢のプログラムを圧倒する演技を計画しているのかもしれない。
まだフィギュアスケートシーズンは終わったばかりだが、早くも来シーズンに向けた準備が始まっているのだ。
(芝公子)