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「アンカツ2世」戸崎圭太(1)他界した恩師へ「感謝の報告」

 いよいよ今週末から地方競馬のスーパージョッキーが主戦場を中央に移し、暴れまくる。3度目の挑戦で、難関のJRA騎手免許試験に合格した戸崎圭太騎手は、2011年に社台軍団のリアルインパクトでGI安田記念を制覇するなど、その腕前は実証済み。混戦クラシック戦線の台風の目となるのは間違いない!

 地方競馬ファンであれば誰もが知る「青、胴赤星散らし」の勝負服(地方競馬では騎手によって騎乗時の勝負服のデザインが決まっている)。南関東大井競馬場所属の戸崎圭太騎手(32)は、尊敬する大先輩の的場文男騎手(56)と内田博幸騎手(42)から模様と色を拝借した勝負服をまとい、地方競馬の祭典「東京ダービー」で4勝(史上タイ)をマークするなど、地方ナンバーワン・ジョッキーとして人気を誇った。競馬専門誌編集者が話す。

「代名詞の勝負服も今週の川崎でいよいよ見納め。それにしても中央移籍までの道のりは長かった。05年の初挑戦は筆記の1次試験で不合格。ハードルの高さを痛感させられた戸崎騎手は『地方でトップになってから』と、中央移籍への夢を封印したほどでした」

 98年、南関東の大井競馬場でデビューを飾り、初騎乗で初勝利。重賞を勝つまで7年を要したが、08年に内田騎手が中央へ移籍すると、同年のNAR(地方競馬全国協会)全国リーディングを獲得。その翌年の09年から4年間にわたって、NARの最優秀勝利回数騎手賞と最優秀収得賞金騎手賞のW受賞に輝いた。

 その間、地方の若武者として中央にも参戦。983レースに騎乗して79勝をあげている。東京競馬場に初見参した06年10月から戸崎を見続けてきた「スポーツ報知」レース部の坂巻昌二記者が昔を振り返る。

「レース後に『やっぱり芝で乗っている感触って気持ちいいですよね』という言葉を思い出します。中央を意識して、目標にしていることがうかがえました」

 中央の初勝利は07年7月の阪神競馬場。この年から44戦と遠征の騎乗数が飛躍的に伸びた。その理由は、戸崎の騎乗ぶりを高く評価していた敏腕エージェントの植木靖雄氏がバックアップ、確実に勝利数を伸ばして信頼を得ていく。

 10年に中央での初重賞を制すると、翌年には社台系「サンデーレーシング」のリアルインパクトとのコンビで安田記念に挑み、中央GI初制覇。それと同時に新規騎手免許試験への再チャレンジを決意する。

「その年こそ夢はかないませんでしたが、今回、3度目の挑戦でみごと難関を突破し、ホッとしてましたね。合格発表後の記者会見の席では、GI馬フリオーソなどを管理する川島正行調教師ら恩師たちへの感謝の言葉を伝えていました。中でも印象的だったのが、昨年、他界された植木さんへの報告です。『中央に移籍する目標も一緒に望んでいてくれていた。ありがとうございましたと言いたい』と、小さく頭を下げた。後日、植木夫人は『主人も早くその日が来ないか、JRAでの活躍を楽しみにしていたんですよ』と、朗報を喜んでいました。植木さんのためにも、きっちりとスタートダッシュを決めてきますよ」(前出・坂巻記者)

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