昨年、初の東西リーディングに輝いた戸崎圭太(36)は、今年も福島で勝ち星の量産をもくろむ。スポーツ紙記者が話す。
「戸崎はルメールと有馬記念の直前までトップを競ったが、夏の福島参戦時に『ここで弾みをつけたい』と気合いを入れ直し、7勝で2位の蛯名と内田博幸(46)を大きく離し、18勝でした」
今年、その戸崎に待ったをかける存在が、絶好調の田辺裕信(33)だ。
「福島は田辺の地元であり、ライバル心を燃やしている。5月21日に落馬負傷し、14勝差(6月5日現在)だが、ダービー騎乗もセーブして治療に専念し、すでに復帰。体調万全で一騎打ちが濃厚です」(スポーツ紙記者)
特にダートでの戦いが見ものになりそうだ。
「戸崎騎手は芝よりダートで圧倒的に好成績です。芝は複勝率33.3%と平凡も、ダートは複勝率41.8%。一方の田辺騎手も、16年以降に限ると、ダートで【4 5 6 14】で、複勝率は51.7%、複勝回収率は138%に達しています」(伊吹氏)
地方競馬で腕を磨いた戸崎と東の剛腕・田辺のガチンコ勝負はダート戦で火花を散らしそうだ。
中京は今年も昨年20勝の福永祐一(40)と12勝のM・デムーロ(38)の戦いとなる。
「2人の騎乗スタイルは意外にも正反対。有料サイトのコラムで『誰か動いてくれれば』などと連発している他力本願タイプの福永に対して、デムーロは積極派。ただ、そのデムーロも東西リーディングの初タイトル奪取には色気なし。『(乗り)数はいらない』と馬の質を重視している。平場戦は福永、メインでデムーロ狙いがよさそう」(スポーツ紙デスク)
中京の過去の成績からも明らかで、
「(デムーロが)JRAの騎手免許を取得した15年以降に限ると、中京の11Rと12Rの複勝率が45.7%、複勝回収率は139%。また、ダート1400メートル以上の複勝率も48.4%と安定感抜群です。福永騎手はリニューアル後の09年を境に成績がアップし、複勝率が46.3%。『常に押さえるべき存在』と言ってもいいくらいで、前走が国内のレース、かつ前走の単勝2番人気以内だった馬であれば複勝率60.7%です」(前出・伊吹氏)
騎手戦略を頭に入れて馬券収支もアップといきたい。
※記事中のデータはJRA主催のレースのもので、特に記載のあるものを除き、17年5月28日終了時点のものです。