4月9日、対アスレチックス戦で毎回連続の12奪三振、7回1死まで完全試合の快投を演じたエンゼルス・大谷翔平は、米メディアからこぞって賞賛の嵐で迎えられた。まだ始まったばかりとはいえ、昨オフに大争奪戦を制して大谷を獲得したエンゼルスは笑いが止まらないだろう。というのも、そもそも「カネよりも夢を選んだ」と賞賛された大谷だが、25歳以下でのポスティング入団は「マイナー契約」スタートで、球団は若きスターに最低保証額しか支払わなくてよいのだ。
「かねてからメジャー挑戦を熱望していた大谷を意識したかのように昨冬から導入されたこの“大谷ルール”により、今季の大谷はたとえメジャーで大活躍しても、昨年の推定年俸2億7000万円を大きく下回る最低保証額54万5000ドル(約6000万円)しか得られません。エンゼルスはルール上、6年間は条件のいい金額で保有権を持つことができ、契約が決まった時から現地では、どれだけ働いても金額が変わらず、ケガをしてもマイナーに放置する余裕がある“奴隷契約”と陰口を叩かれていた。あと2年待って25歳になってからメジャーに挑戦すれば『総額2700万ドル(約300億円)』契約と言われていたのにですよ」(現地ジャーナリスト)
この“奴隷契約”について、米球界に詳しいスポーツライターの友成那智氏が説明する。
「米国で『史上最大のバーゲンセール』と報じられたように、この契約によって大谷は3年目までは50数万ドルの最低保証金でプレーすることになります。これは、MVPやサイ・ヤング賞を獲っても変わることはない。ちなみに、かつてドジャースのクレイトン・カーショー(30)も最低年俸でプレーしている。4年目からは年俸調停権を得られますが、FAほど金額は跳ね上がりません。例えば4年目で700万ドル(約7億円)、5年目で1500万ドル(約16億円)、6年目で2000万ドル(約22億円)と徐々に上がる仕組みです。ようやくFA権を行使して本来の評価通りに複数年200億円クラスの契約を勝ち取るためには7年目まで待たなければなりません」
奴隷契約も辞さない大谷には「禁欲」生活も待ち受けていた。そんな大谷をとりまく衝撃の最新事情の全貌を、4月17日発売のアサヒ芸能4月26日号で詳報している。