今週の新潟メインは、レパードS。3歳馬同士によるダートGIII戦。今年で11回目になる歴史の浅い重賞ではあるが、初回に優勝したトランセンド(JCダート連覇)など、ここを踏み台にスターダムにのし上がる馬が出るなど、目を離せない一戦である。
今年もフルゲート(15頭)を上回る登録で、各馬をどう評価するか、キャリアが浅いだけに値踏みは難しい。
一昨年は馬単で25万円馬券が飛び出す、俗に言う「ハネ万」になったが、これまでの10回で1番人気馬は5勝(2着1回)、2番人気馬は3勝(2着1回)。そして1、2番人気馬のワンツー決着は2回と、比較的順当に収まっている。
ただ、ここ2年連続して馬単で万馬券になっており、今年の顔ぶれからしても、人気どおり簡単には決まりそうにない。
2勝クラス(1000万下)に勝ち負けできそうな素質馬が何頭かいるように見えるが、抽選待ちだけに現段階では大きく推しづらく、狙いは当然、賞金が足りており、すでに出走条件を満たしている馬。中でも期待を寄せたいのは、アッシェンプッテルだ。
目下、平場─鷹取特別と連勝中で、その勢いをもってすれば、ここでも十分通用するとみての狙いだ。
前走後は短期放牧でリフレッシュされ、ここを目標にしっかりと乗り込まれてきている。1週前の追い切りはリズミカルで文句なしだった。「さらにパワーアップした感じで、状態は前走以上」
と、厩舎スタッフが口をそろえるほど。暑さ真っ盛りの中での一戦。夏に強い唯一の牝馬というところも強調してよく、チャンスがあっていい。
近親にダートで活躍したパーソナルラッシュ(交流GIダービーグランプリなど重賞3勝)がいて、父はダートが主流の北米産の超良血馬。期待大だ。
穴中の穴は、抽選対象馬のトイガーだ。前走はGIジャパンダートダービーに挑戦して6着に敗れたが、見せ場は作っていた。前々走から体重が10キロ増えていたように、少々馬体に余裕があり、息切れしたのは、そのためだろう。
今回は馬体が締まって体調アップ。祖母は南関東公営競馬の3冠馬、女傑ロジータ。近親に活躍馬も多く、一発があっても不思議はない。
一方の小倉記念はハンデ戦。馬単導入後、これまでの17年間、その馬単での万馬券は5回(馬連3回)。この間、1番人気馬は3勝(2着4回)、2番人気馬は1勝(2着5回)。1、2番人気馬のワンツーが4回あり、大きく荒れることもあれば、堅く収まることも少なくない。つかみどころがない重賞で、なんとも難しい。
ならば調子のいい馬を狙ってみたい。期待を寄せたいのは、勢いに乗るアイスストームだ。
目下、条件特別を連勝中。オープンに昇級した初戦で初の重賞挑戦となるが、この馬の素質、能力の高さをもってすれば十分にやれていい。
前走は余裕たっぷりに最後方に近い位置につけ、直線一気の差し切り勝ち。小倉は初めてになるが、500キロを優に超す大型馬にしては器用さがあり、小回りコースも問題ない。
前走後は、ここ一本に的を絞っての調整で仕上げも万全。ならば勝ち負けだ。
ミッドサマーフェア(GIIサンスポ賞フローラS)など、近親、一族に活躍馬が多くいる良血。ハンデは恐らく背負っても54キロまで。逃げ、先行馬がそろっている今回は展開も向きそうで、良馬場条件に大いに期待したい。