毎年1月2.3日に行われ、日本中を熱狂させる「箱根駅伝」こと東京箱根間往復大学駅伝競走が、いよいよ開催直前まで迫ってきた。令和初のレースとなる第96回大会の王者争いも、激戦必至の様相を帯びている。
東洋大の元監督・佐藤尚氏がまず2日・往路の見どころを解説する。
「やはり、山登りの5区ですね。例年になくハイレベルで楽しみです。前回、区間賞だった國學院・浦野雄平(4年)、24秒差で区間2位の東海・西田壮志(3年)がいて、法政には前回こそ3位だったものの、その前年には区間新記録を樹立した青木涼真(4年)が今回も健在。安定感なら1番でしょう。駒澤にしても前回5位の伊東颯汰(3年)がいて、今井正人(順天堂大)、柏原竜二(東洋大)、神野大地(青学大)に続く、『第4代山の神』の襲名を狙うスペシャリストが名を連ねています」
強豪校の中では青学大だけが不安視されている。2年連続で5区を任せられた竹石尚人(4年)が16人のメンバーからこぼれてしまったからだ。だが、あるスポーツライターは語る。
「心配ないでしょう。実際に選手層は分厚く、1万メートル上位10人の平均タイムはトップです(別掲の表を参照)。竹石の替わりは4年の吉田祐也が有力。18年に3大駅伝初出場の全日本5区で区間賞だった実力者で、今季も好調です」
そしてもう1人、意外な名前が5区を沸かせるかもしれない。
「日大のC・ドゥング(1年)です。関東インカレ2019のハーフマラソンで優勝しているだけに、日本人の長距離ナンバワーワンの東洋大・相澤晃(4年)との『花の2区』対決が予想されているが、本人は『坂は得意です。5区を走ってみたい』と話していて、サプライズ投入の可能性が残っている」(スポーツ紙デスク)
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