蛭子能収が「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」(テレビ東京)から引退し、人気のメイン企画を失ったテレビ東京。今は、「土曜スペシャル」と「日曜ビッグバラエティ」で「バス旅」に代わる企画を生み出そうと、次々と新たな旅番組をスタートさせている。だが、一部のファンからは、新企画よりもおなじみの旅番組の復活を望む声も出ているようだ。
そのうちの1つが「電車&バスで行く!すごろくの旅」。これは鉄道とバスを使ったすごろく旅で、サイコロを振って出た目の数だけ駅またはバス停留所を進む。止まった所で2枚のカードを引き、そこに書かれた指示をクリアしては、また先に進むというルール。
当初は男性チームと女性チームに分かれ、どちらが先にゴールできるか競っていたが、後に具志堅用高率いる具志堅チーム対ゲストチームになり、最新回ではよゐこの濱口チームと有野チームが競争している。運の要素が強い勝負で、出演者が運に振り回される様子がおもしろいと評判だった。19年3月の第13回を最後に放送されていない。
2つ目は「トラック乗り継ぎ旅」。タレントがガチでトラックをヒッチハイクし、ゴールを目指すという内容。ヒッチハイクできるのはトラックだけで、しかも積荷がかぶってはいけないという決まりがあり、かなり厳しい旅になるのが常。
「ゴール、もしくはスタートが北海道の都市に設定されることが多く、しかも真冬にロケを行うのでトラックをヒッチハイクするのも一苦労。吹雪の中、街道沿いで何時間も乗せてくれるトラックを探すことがあり、ハードな内容が視聴者に受けています。また、タレントとトラック運転手が意気投合することがあり、旅のふれあいもある。ぜひ今年の冬も観たいものです。個人的には、魔娑斗とトラックの運転手がおたがいの学生時代を話す場面はグッときました」(テレビ誌ライター)
こちらは19年の2月が最後の放送。そろそろ今年の放送が告知されてもいいころだ。
最後が「街道歩きの旅」。タイトル通り甲州街道や中山道といった街道に沿って、ひたすら歩くという内容だ。複数のタレントが駅伝方式で踏破する。
「バス旅の蛭子さんは歩きがつらくて引退しましたが、こちらはひたすら歩きっぱなし(笑)。しかも、宿へと歩いていかないといけません。せっかく見つけたのに満室で泊まれず、次のホテルまで歩いたこともありました。ハードさはバス旅の比ではありません。それがこの旅の魅力です」(前出・テレビ誌ライター)
同番組は18年3月が最後。そろそろ新たな回が観たいものだ。
「今回紹介した旅番組は、どれもタレントが流動的なんです。バス旅のように太川と蛭子で固定ということはない。つまりタレント力に頼らず、企画力で勝負しないといけないんです。ファンにはそこが評価されています」(前出・テレビ誌ライター)
テレビ東京にはぜひとも検討してほしいものだ。