同書は子供の口に入りやすい商品を並べたというが、その中にはインスタントラーメンやスポーツ飲料、カップ焼きそばと大人もよく食する商品がある。
しかし、より深刻なのは子供とともに囲む食卓に登場する食品。ハム・ソーセージ・ベーコンの項目は、まさに典型例だろう。
しかも、比較結果も特徴的だった。その3項目の全てイオン・トップバリュグリーンアイというプライベートブランドが勝利を収め、丸大食品の「ロースハム」、プリマハムの「タコさんウインナー」、日本ハムの「ハーフベーコン」という食肉メーカーの商品が〈ダメ〉となっているのだ。
勝敗を分けたのは、発色剤として使われている亜硝酸Naという添加物だ。
「亜硝酸Naは発色をよくするだけでなく、風味もよくします。そして、強い殺菌効果があります。ボツリヌス菌を退治できるほどですから、人体にいい影響がないことはわかると思います。実は私どもの会社では無添加のソーセージを製造販売しているのですが、その際に他の製造業者にヒヤリングしました。『本場ドイツ仕込み』とうたっているソーセージにも亜硝酸Naが使われていました。多くの業者が亜硝酸Naナシでは作れないと考えているようでした」(前出・遠嶋氏)
この亜硝酸Naは第2級アミンという物質と反応することによって、ニトロソアミン類という物質に変化する。これが、強い発ガン性物質なのだ。
もはや“猛毒”と言っても過言ではない添加物。避けて通ることはできないのだろうか。
前出・遠嶋氏が言う。
「あらゆる食品添加物は国が基準を定め、急性的に人体に悪影響がある添加物はなく、ある程度は安全性を保っていると言えます。しかし、人間が長期間、体内にとり入れることの安全性は証明されていません。大人はともかく子供の口には入れたくないものです。しかし、現実的には無添加の食品は高価で近所のスーパーでも売っていないことが多い。ですから、まずは食品の表示を見て、アルファベットやカタカナが多い食品を避けることから始めるのがいいのでは‥‥」
我が子の健康を害することは、我が身を斬られるよりもはるかにつらい。同書を参考にして「どっち」を食べるべきか親父たちも考えなくてはいけない‥‥。