ミュージシャンのZeebra(ジブラ)が3月31日に自身のツイッターアカウントを更新。夜間の繁華街への外出自粛要請を出した東京都の小池百合子知事について言及している。
コロナ禍の最中、28日と29日の都民の過ごし方について、“不要不急の外出“を避けるよう要請していた小池知事は、30日の会見でも引き続き夜の繁華街にはなるべく出向くことのないよう追加要請し、具体的な例として、若者にはカラオケやライブハウス、中高年にはバーやクラブなどへ入店しないよう呼びかけていた。
これについてZeebraはツイッター上で〈自分は自粛賛成だけど、なんらかの思惑で自粛対象の業種を絞りたいなら、せめて名指しした業種には何らか補償があるべきだと思います〉と綴り、知事が具体的な施設の名称を出したことによる音楽関係者への経済的ダメージを危惧。他のツイートでも〈都知事の一定の業種に対する忖度を含めた発言には納得がいきません〉と怒りの念を表している。
「Zeebraは《もちろんコロナはエンタメ業界だけの問題ではないので、他の業種の方もドンドン声を上げるべき》とも投稿し、音楽業界だけがコロナ禍の煽りを受けている訳ではないことをきちんと説明しています。しかし、そもそもカラオケやライブハウスが名指しで注意されてしまう背景には、感染リスクが叫ばれながら、いつまで経っても不特定多数の人間が集まるという現状が変わらなかったことが原因だとする声が出ており、ネットでも《いつになっても自粛せずに感染拡大させてるから仕方なく名指ししただけ。それくらいわかれよ、、、》《名指しされなくても、すでに自粛されている会社や業者は山ほどいる。名指しされるまで気付かないなんてね》《名指ししないとやめないんだから補償なんて要らない》などと、ちょっと理不尽とも思えるほど厳しい反応が集中。小池知事も本来はなるべく具体的な業種の施設名について言及したくはなかったでしょうが、具体的に言わなければまったく伝わっていないとの現状も憂慮したとも考えられます」(テレビ誌ライター)
今回の新型コロナウイルス蔓延の状況下では、通常通りに経済活動を継続できる業種と、そうではない業種がはっきりと分かれており、一部からは、不公平な損失をもたらしているとの声があるのも事実。
Zeebraの悲痛な叫びも理解できるが、“具体的な名指し“によって救われる命があるならば、今後もこうした小池知事の注意喚起のやり方を受け入れるしかないのかもしれない。
(木村慎吾)