12月20日に決勝戦が行われた「M-1グランプリ2020」で優勝した「マヂカルラブリー」のツッコミ担当・村上が、特番のリハーサル中に左足を負傷。左足親指の爪がはがれるなど全治2週間程度のケガを負った。
幸い、歩行を含めて日常生活に制限はないと診断されており、同日中にはネタの収録もできたとか。特番を収録していた日本テレビ側はホッと胸を撫でおろしたに違いないが、一歩間違えれば大事故を招いた恐れもあったという。
「日本テレビによると村上は、舞台の昇降機からジャンプして登場する際に、昇降機の枠につま先を挟まれたようです。つまり『迫り』(せり)が上がり切る際に床との間に挟み込まれたのでしょう。国内の劇場やスタジオでは様々な事故が発生していますが、迫りと奈落に関する事故では亡くなってしまうケースも過去には起こっており、村上が全治2週間のケガで済んだのは不幸中の幸いかもしれません」(芸能記者)
2012年には市川染五郎が奈落に転落し、鼻や口からも出血するケガで公演は中止に。1981年にはアイドルの河合奈保子が迫りに転落し、腰椎圧迫骨折で全治2カ月の重傷を負ったこともある。そういった転落事故に加えて、舞台装置に巻き込まれる形の事故も珍しくないというのだ。
「旧・宝塚大劇場にて1958年に発生した事故では、迫りを動作させる舞台装置に衣装が巻き込まれ、21歳のタカラジェンヌが亡くなっています。1992年には故・本田美奈子さんが120キロもの舞台装置に右足を轢かれ、足の指を4本骨折したうえ19針を縫う重傷。しかし本田さんは靴の中を血だらけにしながら、ミュージカルの第一幕を最後まで歌い切っていました」(前出・芸能記者)
村上の事故でも挟んだ場所が悪ければ、さらに大きなケガを負っていた恐れもある。本人の注意はもとより、舞台装置を扱う関係者にもより一層の慎重さが求められる。
(金田麻有)