【「松阪・ウィナーズC」ヤマケンが注目する「決勝戦進出」有力候補12人】
◎松浦悠士/○平原康多/▲郡司浩平/△浅井康太/佐藤慎太郎/和田健太郎/守澤太志/清水裕友/山田英明/深谷知広/新山響平/松井宏佑
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実力者が後位につけてくれるのは、若手の先行選手にとっては名誉なことだ。
今年のGII初戦、松阪「ウィナーズカップ」(3月25日【木】~28日【日】)は、例年以上に安定した成績を残しているSS班が中心になる。好配当を狙うなら1次予選と後半戦、若手の2班選手になりそうだ。
本命には昨年(福井)の覇者・松浦悠士を推す。川崎全日本選抜は4着だったが、その前後の記念は勝っている。清水裕友との黄金コンビで連覇濃厚とみた。
対抗は平原康多。記念は4戦してV3。唯一、準優勝の高松で先着を許したのが松浦だった。好位から先まくりで逆転がある。
あとは深谷知広に松井宏佑と好目標のある郡司浩平と、地元代表の浅井康太の強襲を押さえておきたい。
劣勢の北日本勢の中、守澤太志が孤軍奮闘している。今年ここまで4場所全てで決勝戦に進出しているが、いずれも北日本は守澤1車だった。それで全日本選抜3着を筆頭に好走しているのは、SS班の誇りと勝負になるラインにつける嗅覚があるからだ。印は回らなかったが、大舞台に欠かせない名脇役である。
有力候補の12人からは漏れたが鈴木竜士にも注目。ここ2場所の失格は追い込み選手として戦ったから。勝ち上がれば平原の後位だけに、チャンスはある。
伏兵は快進撃が続く山口拳矢(岐阜・117期)。前走の大垣117期ルーキーチャンピオンの優勝を含めて今年すでにV3。グランプリを2度制した父、幸二さん(引退)譲りのレースのうまさは新人離れしている。初出走となる特別戦の目標は、予選突破だ。
上田尭弥(熊本・113期)は、昨年の12月松戸【1】【2】【1】【8】、前走の大垣記念【1】【2】【2】【8】と、GIIIで決勝戦に乗っている。先手を取れば簡単には崩れない。
上田と同期の眞杉匠(栃木)は、2月高松記念【2】【2】【3】【8】で2次予選と決勝戦の2度、平原(【9】【1】【1】【2】)の前を走った。昨年の親王牌(補充)【1】【2】の再現があれば、高配当は必至だ。
「ガールズケイリンコレクション」は、絶対女王の児玉碧衣が圧巻のパフォーマンスで勝ち切る。2着争いは○高木真備、▲梅川風子、△佐藤水菜で激戦だ。
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山口健治(やまぐち・けんじ):1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。