スポーツ

山口健治の“江戸”鷹の目診断「静岡記念」

今年4場所連続V 武田豊樹が底力を発揮

 FI戦で好成績をあげても記念より上のグレード戦で通用するわけではない。

「静岡記念」(2月22日【土】~25日【火】)に出走予定のS級S班は、後閑信一、成田和也、深谷知広。S1勢から2連覇がかかるホームバンクの新田康仁に、前SS班の佐藤友和武田豊樹、さらに井上昌己、川村晃司ら乗れている選手が参戦する豪華メンバー。激戦必至の4日間になりそうだ。

 武田が満を持して記念レースに戻ってくる。1月に実戦復帰してから、一発勝負のいわき平「災害復興支援」を含め、全4場所連続V。3場所はFIだったとはいえ10戦9勝3着1回。格の違いを見せつける圧勝劇の連続だった。

 そして迎えるGIII戦。並の選手であればFI戦との違いに戸惑うだろうが、武田クラスともなれば、あろうはずがない。次戦の名古屋ダービー(3月18日~)へ格好の前哨戦になる。

 新田は若手の先行型に負けない果敢な戦いが光る。積極性の目安になるバックで先頭に立つことが多く、逃げとまくり両用で好成績を残している。体が大きくなったと思わせるのは、練習を積んでいる証拠。強敵もそろうが、地元でのアドバンテージがある。

 さて、並びと展開。地元勢は新田─渡邉晴智の3番手に、1月和歌山記念で記念初優勝を飾った林雄一がつける。関東は武田─後閑、北日本は佐藤友─成田。西日本は中部の深谷─山田裕仁、近畿の川村─渡辺十夢、九州の井上─大塚健一郎が圏内。他では早坂秀悟、竹内雄作、坂本亮馬の進出もある。

 川村が主導権を取りそうだが、武田が先に動いておかしくない。新田と井上は好位から仕掛け、その外を深谷がまくることになる。

 本命は武田。逃げてもまくってもターゲットになるが、底力を発揮する。対抗は新田。バンクの特性を知り尽くしているだけに逆転もある。7、8番手になりそうな深谷だが、前がもつれれば出番が回ってくる。

 伏兵は、柏木伸介(静岡・84期)、北津留翼(福岡・90期)、横山尚則(茨城・100期)の3選手。

 南関勢に先行型が多く、番手まくりを狙えるのが柏木。予選で一発がある。

 S2降級も北津留の先行力に衰えはない。大物食いに期待したい。

 S級初戦の1月FI宇都宮で決勝戦進出を果たしたのが横山。師匠の十文字貴信も出場するだけに、気合いが入る。

◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。

◆アサヒ芸能2/18発売(2/27号)より

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
【高校野球】全国制覇直後に解任された習志野高校監督の「口の悪さ」/スポーツ界を揺るがせた「あの大問題発言」
3
エスコンフィールドに「駐車場確保が無理すぎる」新たな問題発覚!試合以外のイベントでも恨み節
4
「子供じゃないんだから」佐々木朗希が米マスコミに叩かれ始めた「温室育ち」のツケ
5
ミャンマー震源から1000キロのバンコクで「高層ビル倒壊」どのタワマンが崩れるかは運次第という「長周期地震動」