新型コロナの水際対策が6月から大幅に緩和されるのを受けて、海外旅行に出かける人がドッと増えそうだ。その際、考えることのひとつは、スマホなど通信手段をどうするかだろう。
以前は海外でもWi-Fiが使えるルーターを借りて出かける人が多かったはずだが、スマホは設定を変えるだけで、パケット放題で簡単に電話も通信もできる。これを利用する人が多いのではないだろうか。だがこれには、思わぬ事態が待っている。
4月にフランスに出かけた50代サラリーマンが嘆くには、
「3年ぶりの海外なので、通信環境がどうなっているのか、すっかり忘れていました。例えばスマホの『設定』を開いて『モバイル通信』を選び、『ローミング』をオンにするだけで定額制のパケット放題が使え、国内と同じように通話もメールもLINEも簡単にできます。ところが、問題は料金です」
このサラリーマンは海外にいても普通に仕事をこなしたいため、スマホ2台、iPad1台を持って出かけたのだが、
「請求書を見てビックリ。パケ放題だけで1台2万5800円(9日間利用)もかかり、基本料金などを合わせたら10万円弱の料金になっていました。格安ツアーなら往復できるくらいの金額ですよ」
例えばソフトバンクの5Gの場合、1日定額で2980円だから、単純計算で9日なら2万5820円。法外どころか、正規の料金なのだ。
「せめてスマホ1台とiPadだけにすれば、6万円か7万円で済んだかもしれません。それでも高いですよね。海外で利用する時は気を付けた方がいいと、改めて気付かされました」(前出・サラリーマン)
いっそのこと、出かける時は仕事を全部忘れ、スマホを持たないよう徹底するのも一考か。くれぐれもご用心!