来春、統一地方選が行われるが、そこに注目の知事選がある。四国の徳島県知事選だ。かつて「お嫁さんにしたい女優ナンバーワン」とも言われた水野真紀の夫、後藤田正純衆院議員が国政から知事に鞍替え出馬すると、もっぱらなのだ。
徳島の県議会議員が経緯を明かす。
「正純氏といえば大叔父は警察庁長官、内閣官房長官、法務大臣を務めた後藤田正晴氏という政界サラブレッド。04年に結婚し、将来は首相の座も期待されていた。しかし暗雲が漂ったのは11年。正純氏が銀座ホステスとの濃密関係をフライデーされたのです」
だが、この時は選挙区で妻と土下座回りし、なんとか乗り切った。
「ところが18年、今度は『週刊文春』が、後藤田氏が結婚詐欺で訴えられたことを報じた。当時の報道内容は、後藤田氏が実業家の女性とSNSで知り合い、男女の関係から結婚まで約束する仲となったが、後にトラブルになったというもの。二度の女性スキャンダルに地元では『何が将来の総理だ』『水野真紀がかわいそう』と評判ガタ落ち。何しろ正純氏の得票の半分は、地元を走り回って大人気の水野真紀票と言われますからね」(夕刊紙記者)
そんなスキャンダル男が、知事選出馬で勝てるのか。地元の市議が言う。
「昨年の総選挙では選挙区で無所属候補に2万票もの大差で敗れた。敗北の背景は、後藤田氏が現職の飯泉嘉門知事の多選を批判したこと。これにより飯泉支持の県連から猛反発を食らい、後藤田氏は比例区でやっと滑り込む有様となった。しかし、いまだに後藤田VS飯泉の争いがくすぶっている」
そしてこの地元市議は、バッサリと斬り捨てるのだ。
「前回負けた根本的な原因は、その知事との対立よりも二度の不貞騒動で地元民が離反してしまったことの方が大きい。地元で絶大な人気の真紀さんは前回、一度も選挙区に入らなかったし、離婚説も出ていたほど。自民からも、県民からも距離を置かれた正純氏が知事選に出馬しても、当選は無理ですよ」
一方で、後藤田氏支持の県連関係者は、「逆転」の秘策を明かす。
「知事への多選批判の声は多い。仮に正純さんが本気で出馬するなら、まず真紀さんに心底詫び、夫婦揃って知事選に『ゼロからやりなおします。応援してください』と県民の前に立つこと。そうなったら政界サラブレットの正純さんには誰も勝てない。彼が腹を決められるかどうかです」
飯泉知事は現在まで、6期目に挑むかどうか、まだ明言していない。自民・三木亨参院議員の出馬も噂されるが、はたしてどんな展開を見せるのか。
(田村建光)