「グラドル出身で、かつてはおバカギャルのキャラでバラドルとして活躍。しかし06年に体調を崩し、08年からほぼ引退状態に陥った。15年に本格復帰して、現在は再び売れっ子状態です」
バラエティー番組制作会社スタッフがこう話すのは、若槻千夏のことである。続けて称賛するには、
「いったん芸能界を離れると、特にバラエティータレントの場合は空けた席がすぐに埋まり、簡単に戻れないのが定説。それを覆した、稀に見る例ですよ」
最近では10月26日の「上田と女が吠える夜」(日本テレビ系)で、インド旅行での怖かったエピソードを明かし、スタジオを沸かせていた。
その告白によれば、熱心なインド人男性に仕方なく観光案内を任せたところ、案の定、「最後に僕ほしい」などと言われて「ノーマネー」と拒絶。するとお金ではなく「キスがほしい」と返ってきた。それを聞いた若槻はやはり、お金にしてもらったという。
「しっかりオチのついたエピソードをテンポよく明快に繰り出せることも、バラエティー番組の常連になっている理由ですね」(放送作家)
なにしろ、タレント仲間も「若槻はすごい」と発言することがあるほどだ。それは──。
10月17日深夜の「フワちゃんのオールナイトニッポンZERO」(ニッポン放送)ではゲストのベッキーが、若槻に言及。曰く「私たちの世代でいちばん面白いこと言える人。この子には勝てないと思ってた」。それが理由で「共演NG」を出したこともあるというのだから、驚く。
さらに10月13日の「アッパレやってまーす!」(MBSラジオ)で「さらば青春の光」森田哲矢が舌を巻いたのは「思うことがあったら全部、メモする。あれ、バケモンやな」というもの。再ブレイクは、努力の賜物だったのだ。
現在は2児の母親となり、かつてのギャルとは異なるキャラクター。しっかりアップデートしてくるあたり、テレビ業界で生き残るための嗅覚はバッチリと言えそうだ。
(鈴木十朗)