最終戦の相手はスペイン。
昨年の東京五輪決勝でブラジルと延長戦にもつれる激闘を演じ、銀メダルを持ち帰ったのは記憶に新しい。今回の代表チームには、五輪で活躍した若手選手も数多く招集されている。
「徹底的にパスをつなぐチームで、タイプとしては日本と似ています。サイズがあるとか足が速いといったフィジカルに優れた選手がいるわけではありませんが、しっかりパスで崩すサッカーをやってきます」(大住氏)
エースはMFのセルヒオ・ブスケツ。10年大会の優勝も経験しており、チームを支える選手だ。後藤氏がこう解説する。
「久保、伊東に加え、ボランチの選手が彼をどう潰すかが鍵となりますが、完全に潰し切るのは難しいかもしれません。FWの高さを生かすためにロングボールを放り込むという単純な戦術は取らないチームなので、日本にとってはやりにくい相手です。ただ、直近の親善試合では、最後のクロスが合わないなど、せっかくパスをつないでも得点につながっていない傾向があります」
グループリーグの3戦目は、各チームの勝ち点状況も選手起用や試合展開に大きく影響してくる。
「この時点でスペインが2連勝していて決勝トーナメント進出が決まっていれば、主力を休ませてくるということもありえますが、今からそれを考えても仕方がない(笑)」
日本が2試合終了時点で勝ち点2~4ならスペイン戦は大一番となり、勝ち点6なら余裕の一戦となる。逆に勝ち点1以下で迎えれば、事実上の消化試合。そんな事態にならないよう切に願いたい。