サムライ軍団の活躍が期待される中、スポーツ振興くじ「toto」が初のW杯仕様で登場。最高2億円のこのチャンス、予選リーグ観戦がよりいっそう熱くなる。
W杯を対象にした「ワールドカップtoto」が5月31日から発売開始。コンピュータ任せの「BIG」系もあり、ラインナップは豊富だが、狙うはグループステージ13試合対象(6月14日まで。締切時間は販売店やネットで異なる)の「第700回toto」。1口100円で予選13試合(表参照)の90分間での勝ち、負け、その他(引き分け&延長)の3択で予想する。全的中の1等は最高1億円(キャリーオーバー発生時は最高2億円)だ。サッカーライターの渡辺達也氏に予想のヒントを聞いた。
「実力が拮抗しているJリーグ対象のtotoよりも予想しやすいと思います。例えば強豪国のフランスやウルグアイ、アルゼンチン、オランダ、スイスは無難に勝つと思います」
「鉄板」5試合を決め打ちすれば、残りは8試合。悲願の地元開催優勝を狙うブラジルや連覇のかかるスペイン、2大会連続3位のドイツと、順当そうに映る試合もあるが、渡辺氏はこう続けるのだ。
「優勝を狙う強豪国の(コンディションの)ピークはもっと先だという点です。例えば、前回大会の初戦では、優勝国スペインが対スイスで敗戦。初戦で負けたチームは決勝トーナメントに進めないというジンクスもあるし、常に引き分けの可能性を見極めたい」
初戦はどの国も「少なくとも勝ち点1を」という心理があるからだ。
「98年大会のドイツVSユーゴスラビアでは、残り10分で同点という場面でドイツの選手が『もうこれくらいにしとこうよ』と引き分け決着を持ちかけたことがある」(渡辺氏)
今もそうした可能性はあるだろう。
「波乱候補の筆頭は準地元のチリ。今回もまたスペインがスタートでつまずいたとしても驚かない」(渡辺氏)
5大会連続で予選リーグ突破のメキシコ、あるいは13年バロンドール(世界最優秀選手賞)のC・ロナウドを擁するポルトガルの引き分け狙いに賭けるのもおもしろそうだ。
さらに戦力が拮抗する、個人技のガーナVS組織力のアメリカ、名将率いるロシアVS若手急成長の韓国は、引き分けを考慮したダブル(2通り)候補となりそうだ。
最大の「難所」は死の組と言われるD組のイングランドVSイタリア、日本を含むC組の2試合(コートジボワールVS日本、コロンビアVSギリシャ)だろう。再び渡辺氏が解説する。
「実力はあるが、グループリーグでもたつき決勝リーグで強いのがイタリア。前回大会で4強入りし、準地元のウルグアイと同組なだけに、イタリアとイングランドのどちらも勝ち点1は欲しい。ギリシャは金融不安もあってサッカー協会の財政が厳しく、大会中の宿泊先さえも一般ホテル。これでは大会が進むにつれてコンディションの低下が危惧されるので、初戦からピークに持ってきて、本気で勝ちにくる可能性が高い。FIFAランクが上で準地元のコロンビア相手に自慢の守備力でしのぎ、カウンター一発で勝利というシナリオもありえます」
さて、肝心の日本はどうすべきかというと、
「負ければ一気に配当がアップするでしょうね。ここはトリプル(3通り)が無難でしょう。ただ、負け予想だけにしていると、応援する時に複雑な気分になりますから(笑)」(渡辺氏)
というわけで、シングル8試合、ダブルを4試合にしぼって、日本戦はトリプルの計48点(4800円)でガッポリといきたい。
◆アサヒ芸能6/10発売(6/19号)より