日本が誇るレフティーモンスターの活躍は、世界からも一目置かれていた。
サッカーW杯で強豪ドイツとスペインからゴールを奪った日本代表MF堂安律が、グループステージのベストイレブンに選出されたのだ。
堂安はアジア予選で絶好調だった右サイドアタッカー・伊東純也とのポジション争いの末、今大会ではベンチスタートのジョーカーとしての起用がメインに。ところが初戦のドイツ戦では、0-1とリードされた状況で後半26分に投入されると、その4分後に名手マヌエル・ノイアーからゴールを奪ってみせた。
そして世界中が驚いたのが、グループステージ最終戦。スペイン相手の弾丸ミドルシュートだ。絶対に負けが許されないこの試合でも0-1と劣勢の中で後半から出場し、ほぼファーストタッチで左足を振り抜くと、豪快にネットを揺らした。
ドイツ、スペインと、強豪国を相手に、チームを勢いづける同点ゴールを決めた堂安。その活躍を評価し、世界の名プレイヤーと共にグループステージのベストイレブンに選んだのが、スペイン最大の日刊紙「Marca」だのだ。
各グループリーグの3試合が全て終了した12月4日の時点で、同紙は堂安を「最も素晴らしかった11人」に選出。4-3-3のフォーメーションで、最前線の3トップに堂安、キリアン・エムバペ(フランス)、コーディ・ガクポ(オランダ)を並べている。スポーツライターも称賛を惜しまない。
「中盤の3枚も、ブラジルMFカゼミロ、ポルトガルのMFブルーノ・フェルナンデス、そしてフランスMFアントワーヌ・グリーズマンと、どれもワールドクラスの名手ばかり。豪華すぎる面々の中に、唯一の日本人として名を連ねた快挙といえます。日本は堂安の他にも中盤の潰し屋・遠藤航や、ドイツからゴールを奪った浅野拓磨らの活躍がありましたが、やはりスペイン戦でのスーパーゴールが高い評価に繋がったようです」
現在はドイツ・ブンデスリーガのフライブルクに在籍する堂安。今冬のマーケットでは、世界のビッグクラブがこぞって触手を伸ばすことになりそうだ。
(木村慎吾)