「今年は去年以上に外国人犯罪が増えるよ」
そう断言するのは、不法滞在者のコミュニティに近い会社経営者だ。いわく、円安が続く不景気がそれに拍車をかけるのだとか。
「以前から埼玉県の西川口など、中国人が集団で押し寄せて一帯をチャイナタウンにしてしまうような例があったが、最近は都内の投資用マンションや、京都、北海道などの人気観光地の物件を個別に購入するケースが増えた。中国国内の金持ちが、資産を残すために円安ニッポンの領土を買い漁ろうとしているんだな。そして、彼らを狙う『地面師』たちが出現している」
地面師とは、不動産詐欺で利益を得る者の総称。しかも、中国人富豪を狙って詐欺行為を働くのは、同胞を食い物にする中国人、台湾人であることが多いという。先の経営者が続ける。
「『日本の人気物件が買えますよ』とコーディネーター面して金持ちに近寄るんだな。当然、土地や物件の権利なんか何一つ持っていない。金を受け取ってドロンだよ。その後は、本来の権利者が思わぬトラブルに巻き込まれるわけだ」
日本人には何ともハタ迷惑な話だ。しかし、煩わしい係争だけでコトが済めばまだいいほう。一般人が直接被害を被る犯罪も、さらに増加するという。
「ベトナム人技能実習生らが就労先を逃亡してギャング化する例は以前からあったが、ここへ来て元から日本にいたブラジル人2世、3世の犯罪集団とタッグを組むケースが増えてきたんだ。ヤツらはそれこそ家畜やフルーツの窃盗から、レクサスのような最新高級車両の窃盗、売却。大麻から覚醒剤、コカイン、MDMAなど、ありとあらゆる薬物の密売まで、窃盗方法や捌きのルートを共有しているんだよ」(前出・経営者)
特に車両窃盗は、スマートキーの微弱な電波を利用したり、車載システムへの不正アクセスを駆使するなど、手口が常に更新されており、情報が広がることは脅威でしかない。しかも法務省の調べによると、両国の在留者は22年6月の段階で合わせて約70万人。これは全在留外国人の約4分の1にも相当する。まさに“最凶タッグ”なのだ。
「両者とも、日本全国にコミュニティがある。群馬のベトナム人が地元で仲よくなったブラジル人に車の盗み方を教えると、そのブラジル人が愛知の仲間にそれを教える、というふうに犯罪を連鎖させることもある」(前出・経営者男性)
たまったものではないが、当局もただ手をこまねいているわけではない。元警視庁刑事で警察ジャーナリストの北芝健氏が言う。
「在日で日本名を名乗っているようなブラジル人には、これまで警察の対応がかなり甘かった。ベトナム人相手にもそうで、基本的に国際問題扱いとなりそうな案件には弱腰になってきました。ですが、近年はアメリカでベトナム人ギャングの存在が問題視されるなど、悪い意味で注目されることも多くなってきました。日本でもこれほど被害が大きくなると、さすがに看過できなくなってきているようです。私が警察関係者から直接聞いた話ですが、『23年はベトナム人犯罪、ブラジル人犯罪はともに、取締りを一気に強化することになる』と」
警察と不良外国人の激しい攻防は必至。一網打尽にされることを願うばかりだ。