冬ドラマがいまひとつ低調なせいか、各局、早くも4月ドラマの番宣で忙しい。
フジテレビの目玉はやはり、月9の木村拓哉主演「風間公親-教場0-」だろう。警察学校を舞台とした長岡弘樹の小説を原作とした警察ドラマで、20年1月に「教場」、21年1月には「教場II」を、スペシャルとして放送。今回は満を持して、連ドラとして登場する。
脚本は「踊る大捜査線」の君塚良一氏。冷徹で「最恐」の教官・風間公親はいかにして誕生したのか。警察学校赴任前の刑事指導官時代を描いた新エピソードだという。
キムタクのフジテレビ連ドラ主演および月9主演は「HERO」第2シリーズ以来、9年ぶりとのこと。さらに今作で月9ドラマ主演回数11回と、歴代1位になるそうだ。まさにレジェンド。これは失敗するわけにはいかない。
とはいえ、キムタクの名前だけで視聴者を呼べる時代ではなくなっていることは、公開中の主演映画「レジェンド&バタフライ」(東映)の興行収入伸び悩みが実証済み。
そこでフジテレビが考えたのが、キムタク保険。共演者に魅力ある俳優を配し、視聴率の底上げを狙う作戦だ。
最初に発表されたのが、新垣結衣。キムタク演じる風間とバディを組むシングルマザーの新人刑事・隼田聖子を演じるという。「34歳で新人刑事って」という意見もあるが、ガッキーに釣られて見ようというファンも多いはず。
さらに北村匠海、染谷将太と、次々に若手人気俳優をキャスティング。しかも、いっぺんにではなく、1週間ごとに1人ずつ小出しに発表し、視聴者の関心を引くものだ。
そこまではいいとして、映画の宣伝でやたらとテレビに出まくっていたキムタクに、視聴者からは「お腹いっぱい」「必死すぎる」の声があったほど。今回のドラマの番宣は若手に任せて、ほどほどにしたほうがよさそうだ。
(堀江南)