二郎系インスパイヤとして人気の高かったラーメン店「夢を語れ埼玉」で、大騒動が起きている。コトの発端は4月21日頃に、元ピン芸人でフードファイターの店主・中島保氏が、SNSで客の批判を繰り広げたことにある。「ニンニクを入れますか」の問いに対して「ニンニクなしで」と答えた客を「クソ素人が来た」「こういう輩が入ってこない店を目指したい」などと発信し、客がラーメンを残したことについても「もう二度と来ないでください!」と批判を展開した。
2006年に京都の一乗寺で誕生した「ラーメン荘 夢を語れ」は、関西エリアに当時なかった「ラーメン二郎」のインスパイヤとして登場し、瞬く間に人気店となった。その全国展開として埼玉県越谷市に、2020年10月に夢を語れグループの埼玉店として誕生したものだ(写真はイメージ)。
「客が無礼な行いをしているワケでもないのに『ニンニクなしで』と答えたことに『クソ素人』発言はアウト。自分が何様なのか、勘違いしているとしか思えません。店主に対する批判の書き込みで炎上状態になりましたがそれも当然だと思います」(ラーメン雑誌ライター)
ところが、これでコトが収まることはなかった。4月26日の営業終了をもって「夢を語れ埼玉」の屋号使用禁止処分を「夢を語れグループ」が命じたのである。さらに、グループからの除名処分も伝えられた。
「グループとしては、あまりにもマイナスなイメージを世間に広めた埼玉店に対し、怒り心頭だったと思います。せっかく積み上げてきた信用と信頼が崩れたわけですから、業務妨害として民事裁判で損害賠償を求めることも可能かと思います」(弁護士)
この処分を受けて、店主は屋号が書かれた看板を赤く塗りつぶし、マスコミの取材に対しては「反省している」と述べている。
そもそもこの店主は店頭に「来店してほしくない客」といった貼り紙をするなど、客を選別する姿勢を当初から見せていた。5千円札、1万円札を出した客に対しては「ウチは両替できないから、コンビニでやってきて」と、常日頃、上から目線で経営していたことも判明している。
客を神様扱いする必要は全くないが、この店主が客商売には向いてないのは明らか。反省を口にしても、客足は戻らないのではないか。