「契約を破棄したことを、お詫びします。夢を追うことに決めました」
4月27日に自身のインスタグラムで謝罪を投稿していた、中日ドラゴンズのジャリエル・ロドリゲス投手。
ロドリゲスは20年8月に支配下登録され、1軍初登板。昨シーズンは中継ぎとして、リーグトップタイの45ホールドポイントを記録した。3月のWBCではキューバ代表として、先発で2試合登板していたものの、そのまま音信不通となり、キューバからの亡命説が出ていた。
亡命してMLBでプレーしたキューバ出身選手には、元DeNAのグリエル兄弟、元ソフトバンクのオスカー・コラス外野手などがおり、今回のロドリゲス同様、少なからず球団を混乱させている。だが、他にも信じ難い理由で日本球界を去った助っ人外国人がいた。スポーツライターが解説する。
「1984年にブリュワーズから近鉄バファローズに入団したドン・マネー内野手は、右の大砲として期待されていたのですが、球団から用意された兵庫県内のマンションで、家族ごとホームシックにかかってしまった。しかもそのマンションにゴキブリが大量発生したことが追い打ちをかけ、開幕からわずか1カ月で退団。さっさとアメリカに帰国してしまいました」
2016年にロイヤルズから楽天に入団した外野手のジョニー・ゴームズは、1軍に18試合出場したものの、成績不振で登録抹消されると、4月下旬に「家族の事情」でアメリカへ帰国。そのまま退団となったが、本人曰く、「地震が怖かった」のだと。
最近はこうした「困った理由」で退団する外国人選手は減ったものの、キューバ出身のような自国の事情が絡むケースは、いつでも起こりうるのである。
(ケン高田)