「巨人の重要機密事項の他球団漏洩が決定的」との情報が、球界を駆け巡っている。5月10日に海外FA権利を取得した小林誠司捕手の、今オフの移籍が濃厚だからだ。長年、セ・リーグを中心に取材してきた遊軍記者のひとりは、現状を次のように明かす。
「小林は今年が4年契約の最終年ですが、原辰徳監督から冷や飯を食わされ、完全にチームに嫌気が差している。新天地に活躍の場を求めて当然でしょう」
過去にも原監督との確執がウワサされる小林は、扱いに恵まれていない。5月10日までわずか9試合の出場で、打席に立ったのは8回。小林は球界でも、リードには定評のある捕手。投壊状態の巨人にとっては、そのインサイドワークはチームにとって大きなプラスになるはずだが、そのチャンスさえ与えられていないのが現状だ。球団OBも言う。
「確かに原監督の高校(東海大相模)、(東海)大学の後輩である大城卓三の方が、打撃は上。その打撃力を求められ、打てる捕手として侍ジャパンにも選ばれた。だが、リードはお話にならない。バッテリーを組まされる若手投手はかわいそうだ、との声もある」
現在、12球団を見回しても、捕手として守りの評価が高いのは、ヤクルトの中村悠平とソフトバンクの甲斐拓也ぐらいなもの。今季、FAでオリックスに移籍した森友哉も、打撃が優先される捕手だ。どの球団も、小林クラスの捕手なら、欲しいと思うだろう。
「小林がFAで手を挙げれば、移籍先には苦労しないでしょうね。今季の年俸は1億円。その金額プラスアルファの複数年契約で獲得できれば、安いもの。小林の頭にインプットされた投手陣の情報や、チームの内情や戦力、戦略事情など、巨人の『重要機密事項』も手に入りますしね」(前出・遊軍記者)
通常、捕手が一人前になるには数年かかるといわれており、チームの財産。その財産に愛想を尽かされるとは、今季どころか来季の巨人も心配だ。
(阿部勝彦)