日本ハムの新庄剛志監督が「冷徹モード」に入った。6月9日、清水優心捕手の出場選手登録を抹消し、2軍に降格させたのだ。清水は6月8日の広島カープ戦、5回二死満塁で右前打からの本塁返球を受けたが、ボールを後逸。さらに、なぜかインプレー中にミットを外し、それを見た一塁走者のホーム生還まで許す、大ボーンヘッドをやらかしていた。スポーツ紙デスクが解説する。
「清水の登録抹消は、チーム内の緩い雰囲気をなくしたかったから。厳しい姿勢を見せることで、ミスを許さない空気にしたい、というメッセージを出したかったのだと思います。これからのチーム運営で、この懲罰抹消はプラスになるでしょう」
事実、新庄監督は清水の2軍降格を、次のような強い口調で説明している。
「気を抜いたプレーが大っ嫌い。あのプレーひとつで『ファイターズってなんやねん』ってなるのが悲しい。そういう選手は2軍に落としたかった。悲しさの方が先に立った」
新庄監督は今年、不甲斐ない成績で終われば責任を問われ、解任される可能性があることを自覚している。「今はチャラけたくない」と発言し、真剣モードで戦っているのは、そのためだ。
「2022年に監督になってから、派手なパフォーマンスでたくさんの話題を提供しましたが、それだけでは観客を呼べないことがハッキリしました。チームが勝つしかないと認識して、私情を排除した冷徹な采配に徹しています」(前出・スポーツ紙デスク)
路線変更の効果が現れてか、パ・リーグ4位に上昇。交流戦優勝すら狙える位置につけるなど、新庄監督の狙い通りとなっている。