コロナ禍の感染拡大防止で発売中止、使用が禁止されていたプロ野球の応援グッズが、「ジェット風船」だ。広島カープはこれを、6月28日のDeNA戦から「再開」させる。
初日には入場ゲートでスカイジェットバルーンを2本、風船を膨らませる専用ポンプを来場者に配布。翌29日からはグッズショップでも販売される。プロ野球でジェット風船を使った応援の発祥については諸説あるが、最も有力なのは、広島が最初に導入したというものだ。球団OBが言う。
「あの球団はヨソが反対しても、球団オーナーの権力が絶大なので、オーナーが『やろう!』となれば話が一気に進む。コロナ禍でジェット風船応援文化が風前の灯になる中で再開させれば、中止している阪神、DeNA、楽天なども再開に踏み切る可能性はある」
コロナ禍前、あるセ・リーグ球団幹部は、こんなソロバンを弾いていた。
「7回の攻撃前、そして勝って試合終了時と2回も飛ばす場面があって、そこで2本ずつ飛ばしてみ。4本入り200円で毎試合、少なく見積もって2万人が買っくれたらどんだけの収入になるか。『再利用』できないのが、いちばん旨味があるわけよ」
なるほど、400万円か…しかも少なく見積もって。これがホームゲーム72試合あれば、2億8800万円。なるほど、である。
広島の動向を見守り、後半戦から解禁する球団が広がることだろう。