DeNAとの首位攻防3連戦で3タテを食らい2位に転落したことで、阪神・岡田彰布監督の言動を不安視する声が出始めている。在阪スポーツ紙デスクが声を上げる。
「交流戦で負けが込み始めてから、岡田監督のイライラが募っているのは間違いない。DeNAとの3連戦前に、横浜スタジアムでの試合中のファンイベントの長さにケチをつけたのがいい例ですね。あんなのは八つ当たりもいいところで、間違いなく弱みを見せた。DeNA関係者の中には『そんなにイヤならもっとイベントを長くして、さらにイラつかせてもいい』と真顔で言う人もいます」
開幕以降、一本筋が通っていた選手起用にもブレが生じている。在阪テレビ局の中継担当スタッフは、
「ノイジーや佐藤輝明をスタメンから外したと思ったら2、3試合で戻したり。佐藤などは不振なのにスタメンで使ったり、外したりの繰り返し。その挙げ句が2軍降格ですからね。本来の岡田監督の性格なら、すぐに下に落として再調整させたはず。ブレブレの感じがします」
実は今回の岡田再登板に際し、周囲はある不安を抱いていた。起用した選手が思ったような成果を残さなかった場合、ヤリ玉に挙げて衝突する可能性についてだ。それでも開幕してからチームは好調で、2位と最大6.5ゲーム差の首位だったこともあり、「口撃」を発するケースは少なかった。だがここにきて怒りが抑えられなくなっているようで、選手だけでなく6月23日の試合後のように、審判の判定に牙を剥くようになった。対マスコミでも、だんだん試合後の囲み取材に応じなくなってきている。
こうした岡田監督の態度について、球団OBは、
「2008年当時を思い出す。あのシーズンは最大13ゲーム差あったのに、巨人に歴史的大逆転を許した。あの時も岡田監督の終盤戦でのイライラはひどかった。あんな態度では、選手は萎縮するばかり。まだ70試合以上も残っているのだから、どっしり構えた方がいい」
阪神が「アレ」を達成するためには、まず指揮官が平常心を取り戻すのが最優先のようだ。
(阿部勝彦)